「2003年12月、44回目の誕生日を迎えて」に寄せられた感想
世の中の変調を修正していく気持ちを持つこと
はじめまして。出張さんのコラムを拝見して、昨年後半から同じような想いを抱いていた一人として感想をお送りしたいと思いました。
わたしは現在32歳。よくあることですが、昨年子どもが生まれてから、世の中の変調に敏感になりました。ちょうど昨年の7月、長崎の幼児殺人事件が起きた直後、さらに『戦場のピアニスト』を見て以来、第二次世界大戦のことが頭から離れなくなりました。
わたしが生まれるたったの26年前に、兵士以外の女性や子ども、お年寄りが想像を絶するような苦しみを味わい、殺されていったということが信じられない、というか信じたくなくて、一時期悶々としていました。当時の人々のメンタリティーと今のわたしたちとどう違うのか? 具体的に言えば、人権に対する意識や命を尊ぶ心が、わたしたち現代人のほうがより深いのか?
歴史を振り返るに、文明は進歩しても、いまだに戦争を必要悪として繰り返す人間の営みを見れば、やっぱり何も変わっていない気がします。だからこれからの時代に核が使われるかもしれないし、ホロコーストが起きる可能性もはらんでいる。本当に恐ろしいことです。
今できることは、世の中の変調を敏感に嗅ぎ取って、それを修正していく気持ちを持つことだと思い、微力ながらいろいろ取り組んでいきたいと思っています。では……。(プリニウス)
成熟社会に入った日本にできること
出張さんのコラム、大変興味深く読ませていただきました。
わたしは今年44歳になる女性です。同じようなことを考えている人がいるんだなあと思いました。まさに、わたしたちは進歩したのか、後退したのか? 最近、『ラストサムライ』なんて流行してますが……。
武士道の中に、侍は契約とか書面で約束することは恥というようなことが書いてあったように思います。つい最近、外国人と仕事で散々もめていた時も、同じような感覚にうたれました。なんていうか、日本人て、やっぱすばらしいよなって。モラルは世界一じゃないでしょうかね。
しかし! 戦後、下手に西洋崇拝して、見失った当たり前のことはすごく多いと思います。アラブの復興にも、そこんとこ、日本人がどこまでうまく伝えきれるか? もう、日本は成熟社会に入ったんですよ。
武士道にとってかわるような、新しい日本の価値観。作っていけるのは、われわれの世代では? 20代から30代では、歴史をみてきた感覚がギリギリ今すぎて、新しいものを生み出せないような気がします。実際、新しいもの生み出せてないでしょ。過去あったものばかり、われわれは、新しいものを実際作ってきたから。
今度は、ものでなく、心、精神面の価値でしょうね。その点、佐々木さんの発信しているこの世界に、すごく期待しています。しかし、現実はみんなくたびれて、明日、あさってのことばかり考えてる。
わたしの周りにはいないですね。こういう話ができる人たち。これもネットが発達したからですね。(omitan)
わたしたち大人が問われる時代へ
コラムを読んで感じました。
わたしは来年41歳になりますが、わたしたちの世代は、両親が日本の高度成長期を支えた時代を駆け抜け、己自身がバブルの泡にまみれている、稀有な世代です。本当の意味での挫折は味わいにくい時代でした。
日本という時代が、一気に上りつめ、その頂点から転がり落ち……これからは?
わたしは、日本にはきっと余力があると信じます。
私事ですが、わたしの祖母は関東大震災で、目の前の地面が真っ二つに割れて、人がたくさん落ちて、閉まってしまう光景を忘れられないと言いました。母は、東京大空襲の晩、一晩中逃げ回り、ぬかるみに足を取られたと思ったら、人の死体で、隅田川がお湯のように熱かったことを今も鮮明に覚えているようです。
そんな過去を、過酷な過去を、今までの日本は乗り越えてきました。そんなころに比べたら、今の時代は、それほど嘆く時代ではありません。
わたしたち大人が……わたしたち以上に、甘く、温い環境で育った、今の30代や20代の若者たちと……第二の経済成長に向かって、問われる時代でしょう。
今後の、出張さんのコラムが楽しみです。(匿名)