ホーム > 第13回 国際女性ビジネス会議リポート > 分科会の様子:30代のキャリア&ライフを考える
「30代のキャリア&ライフを考える」の分科会には、講師に国連で活躍する、日本UNHCR協会事務局長の根本かおるさん、日本電鍍工業代表取締役の伊藤麻美さん、アクセンチュア戦略グループシニア・マネージャー秦純子さんを迎え、イー・ウーマン チーフサーベイマネージャー小林晴美が進行を担当。平均年齢38.7才の国際女性ビジネス会議だけあって、分科会会場は150人近い女性たちで埋め尽くされました。 今年の会議テーマ「ダイバーシティ」さながらに多様な分野で活躍するスピーカーのみなさんに共通する“キャリア”や“人生”の捉え方とは――? 自己紹介のあと、キャリアや人生に関する年齢・年代別のタイムスケジュールや「35歳限界説」、また、グローバル時代における個人の幸せなキャリア&ライフ等について、それぞれのスピーカーが経験や考えを語りました。
根本かおるさんは、新卒でテレビ朝日に入社後30歳を過ぎてから、当時の仕事をもっと深めたいと考え、自分で会社に働きかけて特別留学制度を作ってもらい海外留学へ。その留学先で「国連に出会ってしまった」とのこと。迷いがなくなったのは最近だけれども、報道記者時代から国連難民高等弁務官事務所、そして現在に至るまで「いただいた仕事には一生懸命、手を抜かずに取り組んできた」と体験を話されました。また、キャリアを通して実現したい夢も分かち合われ、その大きな視点が参加者の刺激となりました。
「30代はまさに激動の時代だった」という伊藤麻美さんは、現在小さなお子さんを育てるお母さんでもあります。32歳のときに突然、会社を前の経営者から引き継ぐことを決意したものの当時は大赤字。若い女性経営者としてつらい思いもされましたが、積極的に新しい領域に挑戦、会社を3年で見事に復活、黒字化させました。「悩んだら、アクション。それしかない」「人と向かい合ってのコミュニケーションが重要」。自分の可能性をどんどん広げていく人生を歩みたい、という前向きで熱い語り口に会場は魅了されました。
スピーカー中ただ一人、新卒から同じ会社に勤め続けている秦純子さんもワーキングマザー。25歳での妊娠を機に、会社にあった育児支援制度が実際に使われるよう、「コンサルタントらしく」プロジェクトを立ち上げた経験を話されました。妊娠期間中に、競合他社含め先輩たちに話を聞いてまわったという秦さんには、制度が整っていないことをただ嘆くのではなく、自分から行動を起こすことや周囲の人と協力する大切さを教えていただき、会場に集まった多くのビジネスウーマンたちの共感を得ていました。
ファシリテータの小林からは、イー・ウーマンで推奨している「I statement」で考える、語ることの良さについてや、自身の苦い経験からも学んだという「自分の思い込みに縛られないように、ダメ出しをしてくれたり、違った見方を提示してくれたりする人を大切にする」ことなど、自分のなかに多様な視点をもつことについて紹介がありました。
その後会場からは「女性が働きやすい環境づくりのためにアクションを起こしたいが、どこから手をつけたらよいか?」、「忙しく働く女性として、健康管理の秘訣は?」「ロールモデル、メンターの存在や、助けになった言葉は?」「本気で働く女性に適したパートナー選びとは?」などの質問が次々とあがりました。スピーカーからはオフレコ・エピソードの紹介もあって会場は大いに盛り上がっていきました。参加者は終始、目を輝かせながら耳を傾け、メモを取り、ときには爆笑も起こり、活気に満ちたセッションでした。
■ 言葉にして周りに伝えることのメリットを始めて意識(makkyoさん) 日頃、「子どもがいる、女性である、ということを言い訳にはしたくない。男性以上の成果を出してやる!!」と気張って、全身が力み気味の私。自覚症状があったからこそ、秦さんの言葉は響いてきました。「人生、何が起こるか分からない。だから、プライベートはノープラン。でも、仕事の世界では“○○したい!”と明確なビジョンを持つべき」「自分を決め付けすぎない。自分の中に、多様性を持つことが大切」……彼女の柔軟かつしなやかで一本筋の通った姿勢、まず「私自身、人生どんな風に生きたいの?」という原点を改めて見直すことから活かすつもりです。また「一見、無言実行の方がかっこよく見える。でも、有言実行することが大切。なぜなら、言葉にして言うことで、周りが理解してくれる。それにより、協力も得られやすくなる」とも。……有言実行のリスクばかりを気にしていた私ですが、言葉にして周りに伝えることのメリットを始めて意識できました。私自身も、言うべきことは、一人でも多くの人に、そして情熱と真剣さも添えて、今日から、今から、きちんと言葉にしていきます。また、伊藤麻美さんの「悩んだら、とにかくアクション」「そうは言っても、勢いで出るのは自信のあるときだけ。私の行動が会社の命に関わるときは、慎重になることも」「悩む前から、思い立ったら即行動!」で何でも動いてしまう傾向が強い私ですが、さまざまな状況や先々を踏まえた慎重な動き方も時には大切だ、と改めて気づかされました。今日からのビジネス現場で、即活かせるよう、まずは意識し続けます!
■ 今しか出来ないことにもっと目を向けよう(mattun-junさん) 私自身、昨年末に病気になり、二度の入院をしました。そのため、現在はキャリアを中断中の身です。今回の会議に参加するにも、躊躇や焦りがありました。そんな気持ちで参加しましたが、根本かおるさんの「いい加減にしないこと」という言葉にはっとさせられました。与えられた仕事が苦手なことだったとしても、どんなことでも、一生懸命に取り組み、ひとつずつ積み上げていく、すると道が見えてくる。そして、進み、また悩んだら、実行する、するとまた新たな道が見えてくる、というお話に勇気をいただけました。お話された4名の方、それぞれがプロフェッショナルとして働いている方でしたが、これまでのさまざまなリアリティのある道のりを直接伺えたことは、非常に参考になり、私もあせったりしている場合ではないと感じました。また、秦さんの企業への自らのアプローチなどは一児の母として、参考になりました。この分科会に参加して、私も何より、今出来ること、逆に今しか出来ないことにもっと目を向けようと思いました。今の状況が一生続くわけではないので、道が見えてくる時に備え、力を蓄えようと思っています。体が全快したときには、悔いのない行動ができるようにしていきたいです。
■ 自分の力で考えて進んでいきたい(かぴぱらさん) 私はまだ30代になっていないのですが、30代までにしておいた方がいいこと、30代になったらした方がいいこと、について具体的な情報を得られると期待していたのですが、私の考えが大きな間違いであることに分科会に参加して気づきました。3人の講師の方のお話はとても具体的で参考になりましたが、では自分がどうすべきかは具体的には「自分で」考えて一歩一歩進んでいくしかないという当たり前のことが私には見えていなかったからです。必要なのは30代までに「自分で」考えること、30代で「自分で」考えること、だったのです。伊藤麻美さんの「安心して子を産み育てる社会にするには、私の会社は何が出来るのか、50年後を見据えている。目先では社員の教育をちゃんとやるとか」という言葉が心に突き刺さりました。社会に貢献するには自分には何が出来るのか、そこと日々の仕事が繋がってキャリアになっていくという、当たり前の視点に気づかされたからです。どうしても、キャリアというと自分のことばかりに目が向きがちですが、社会の一員として何ができるのかという「当たり前の視点」をもって、自分の力で考えて進んでいきたいと思います。マスコミや他人の言葉に答えを求めてばかりでは成長できない、ついつい陥りがちな落とし穴に落ちないよう気をつけなければ、と気を引き締めました。
■ 自分の人生の答えは、自分で(みやみわさん) 秦さん、根本さん、伊藤さんの自己紹介から始まり、普通の自己紹介「私は○○です。○○をしております」ではなく、自己紹介の中に、個人の主張と個性、人生の本質的なことが含まれているところが印象的でした。また私の心に響いたのは伊藤さんの「依存して生きる人生はつまらない」「人間として自立できるかどうかが人生の勝負」「30代のときにアドバイザーはいなかった」「アドバイスは参考にはなるけれども、自分の人生に必ずしも、fitしているかどうかは、自分の人生に落とし込んで考えないとわからない」という言葉でした。なぜならば、私は、専業主婦として子育てをしていたころ、何年かは夫に経済的に依存しており、3年前からやっと、経済的自立を果たしていたので、「そうだよ、そうだよ」と共感し、また、セミナーや、たくさんのことを勉強してくる中で、たくさんのメソッドやアドバイスがあるのですが「何かが違う。これはその人にとっては成功哲学になったのだろうけど、自分には何かかが違うかもしれない」と感じはじめていたからです。今後は、正解はひとつでもなく、解答もないかもしれないけれど、自分の人生の答えは、アクションを起こして積み上げていきたいと思います。