ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第17回 志村季世恵さん

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志村季世恵さん
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セラピスト、という仕事
- 佐々木
そもそもこういう仕事に就かれるようになった背景をお聞かせいただけますか?
- 志村
実は全然専門などではなくって、背景になるようなものは何もないんです。多分、家庭環境だったんじゃないかなと思うんですが……、あとは周囲の環境とか。
いまだに、何でまだこの仕事をしているんだろうと。
- 佐々木
今おっしゃっている「この仕事」というのはどんな仕事のことを指すんでしょう?
- 志村
ただ単純に、センスのいいおせっかいおばさんを目指していたつもりでいたんです。「わたしの立場でできることだけをするね」という形でいると思っていたんです。
ところが、ある時、「セラピスト」という肩書きを使ったらどうか、と言われ、その肩書きつきの名刺を作ってくれた人がいたんです。取材などではこの名刺を渡すようにと言われて。うそみたいじゃないですかそんなの、詐欺っぽくて。
- 佐々木
「これを使いなさい」って、名刺を持ってきてくれた人がいたんですか?
- 志村
ニューヨークから帰ってきた演出家で、とてもやり手の方だったんですが、「取材の人を連れていくからね。肩書きなんだけど、ちょっとわたしが考えているものがあるから」と言って。
十数年前で、その当時はセラピストなんてまだ知られていなかったし、わたし自身も「セラピストってなあに? トラピストのクッキーなら知っているけれど……」という具合だったのです。
それで専門家でもないので心苦しくて、「『主婦』では駄目ですか?」と取材担当の人に聞いたら、「それは困ります。このまま使わせてください」と言われたんです。そしてそのまま「セラピスト」を使われてしまって、記事に載ったんです。
そしたら、テレビの取材などがいろいろとくるようになって、そのたびに「セラピスト」という、わたしにしてみればただの主婦だったのに……。大層な肩書きが使われていて、人をだましているような気分だったのです。
そのうちに世の中でも「セラピスト」という言葉をよく耳にするようになり、いろいろな形があることを知り、わたしもそう名乗ってもいいのかな……みたいに思ったんです。
でもね、いまだにうそくさくって。ほかのセラピストのみなさんはちゃんとしていらっしゃるんですけれど、わたしが自分自身のことをそう思うんですけれど。
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