ETF(株価指数連動型上場投信)は、株式と投資信託の両方の特性を備えています。株と投信について、ちょっと復習してみましょう。
株式は証券取引所に上場しており、いつでも値が付いて売ったり買ったりできます。一方、投資信託は上場しておらず、値段も一日1回の基準価額で決まる。また、株の場合は、どこの証券会社でも欲しい銘柄が買えますが、投信は一つの証券会社が販売する銘柄数は決まっている。つまり、株のほうが流動性が高いわけです。
次に、コストを比較します。まず、株を買うときには株式売買手数料がかかります。金額は証券会社によって違いますが、マネックスだと最低1,000円から、対面型の証券会社では3,000円か4,000円くらいからですね。一方、投信は売買手数料がかかりますが、ノーロードなら無料です。
また一部の証券会社では、株は保有期間に応じて口座管理料が年間3,150円(税込み)かかったりします。マネックスをはじめ、インターネット証券なら口座管理料は無料です。投信の場合は、信託報酬が年間で0.6〜0.7%、高いものだと1.5〜2%くらいになります。
では、ETFにはどんな特性があるのでしょう。ETFは、買う時に株式と同じように手数料がかかりますが、信託報酬は大体0.2%台で、投資信託に比べると割安です。税金については、株式と同じ扱いです。投信は値上がりした利益に対して課税されますが、長期保有などの優遇税制はありません。
商品の特性からすると、ETFは投資信託と同じように多数の銘柄に分散投資されていますから、株に比べてリスクは低くなります。株と投資信託の二つの側面を持つETFを、わたしたちはどのように利用すればいいのでしょうか。