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第37回(4) 2006/08/29
冥王星が惑星でなくなった
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<3ページ目からの続き>
もっと大きな「惑星」が見つかった
ところが、このアメリカ人のプライドを傷つけることを、当のアメリカ人が成し遂げました。2005年、アメリカの研究チームが、冥王星よりさらに外側に、冥王星より大きな天体を発見したのです。学名は「2003UB313」と名づけられましたが、発見した研究者たちは、「これは第10惑星だ」と主張しました。
さて、こうなると、惑星とは何か、という問題になります。「第10惑星」を惑星と認定するなら、この際、冥王星やその外側の多数の天体の扱いをはっきりさせよう、ということになったのです。
冥王星の地位を守る案が考えられた
そこで今回、国際天文学連合会の事務局が考え出した惑星の定義の当初案は、「自ら球状の形を維持できる重力を持つ」「太陽のような恒星を周回している天体で、恒星や、惑星の衛星ではない」というものでした。
この定義によると、火星と木星の間にあって、これまでは「小惑星」とされてきた「セレス」も、冥王星の衛星とされてきた「カロン」もそして「2003UB313」も、新しく惑星の仲間入りすることになります。
要は、冥王星を惑星からはずすないようにするため、もっと仲間を増やしてしまう、という案でした。
科学者たちが反対した
この案に、多くの天文学者が反対しました。冥王星を無理やり惑星の仲間に残すために考えられた定義案であることが明白だったからです。科学的に厳密な定義が求められる学問の世界で、政治的な判断が嫌われました。
この定義によると、今後の観測で新しい天体が見つかるたびに、惑星の数が増えていく可能性もあります。
無理に考え出された定義で惑星の数を増やすより、冥王星をはずすだけの方が、はるかにシンプルでわかりやすい。これが科学者の多数派の考えでした。
こうして事務局案は修正され、「太陽のまわりを回る、自らの重力で球状となる天体」「軌道上で圧倒的に大きい天体」という定義が採択されたのです。
冥王星の場合、近くの軌道付近に、冥王星並みの大きさのものもある別の天体が多数あるため、この定義によって、冥王星は惑星ではなくなりました。
このニュースを「冥王星降格」などという見出しで伝えた新聞もありました。
結果として、科学が政治に勝ったのです。
それにしても、天文学の話題が連日大きなニュースになるというのは、実に珍しいことです。地上の殺伐としたニュースに比べて、はるかにロマンがあるので、大きなニュースになったのでしょうね。でも、それが「降格」などという表現になってしまい、まるで宇宙でもリストラがあったかのようなニュースになるのは、さて、人間たちの矮小さを示すものなのでしょうか。
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