■ 新しい価値を生み出すことで「起業家」に(松岡美奈子さん)
私自身が現在の会社を26歳で起業し、現在で10年。ただ自分自身を「起業家」と思うこともなく、また「起業家」と言われることもない。確かに「ただ起業しただけの人」と「起業家」の間には何か違いがあるのかもしれない、それを知るきっかけになればとこの分科会を選んで参加しました。ふたりの起業家に共通するのは、「新しい価値の創造」。同じ文言が分科会のパンフレットにもありましたが、やはり起業家の価値はそこにあると思いました。私は10年経った今でもまだ「起業し継続しているだけ」であるが、いつかそこに新しい価値を生み出すことで「起業家」という存在になりたいと改めて思う良いきっかけになりました。母親の立場からは、未婚で子どももいない駒崎さんが「病児保育」という問題に目を向け解決策を模索し確立してくれた経緯を伺い「感謝の気持ち」でいっぱいです。私自身は、産むまで「病気になったら保育園に預けられない」という現実を知らず、産んでからはその現実に困惑しているので、駒崎さんのビジネスモデルの普及を願っています。最後の名刺交換で感謝の気持ちを直接伝えることができ、母親である自分自身も何かアクションを起こそうと思い心に残っています。
■ 自分を信じ、粘り強く誠実に行動して(ムテキンさん)
ハンディや逆境があっても、しっかりとした理念を持っていれば知恵と情熱次第で、それをバネにし、武器にし、他人と違ったフィールドで勝負することができます。視野を広く持って世の中を眺めれば、社会に求められている事業を創造し、成功できるということをこのセッションで実感しました。家本さんは15歳の若さで障害を持ちながらも起業したとき「何のために働くか」、「何のために収益をあげるか」の意味を深く考えた。また、駒崎さんは、高校時代の米国留学を経て、人と違っているのはあたりまえで、自分の中に複数の世界を持つことの素晴らしさを知り影響を受けた。多くの新しい市場は今日においても保守的で、イノベーションを起こしにくい。けれども、目の前にある大きな需要の世界に向かって、自分を信じ、粘り強く誠実に行動していけば、信頼関係が広がり、規制も解け、味方が増えていきます。そのような状態に持っていくには、膨大なエネルギーが必要であるが、明確なビジョンを掲げていれば、明るく前向きに乗り切ることができるのです。私も、自分の新しい企画を進める際には、簡単に諦めぬようエネルギーを保ち、粘り強く周りを説得して理解者を増やし、道を切り開いていきたいと思います。
■ 強い信念に共感(tarshuさん)
5歳と−0.5歳(つまり妊娠6ヶ月)の子どもを持つ私に取って病時保育は非常に優先順位の高い問題です。ひとり目のときは、いまいち実感がわかない&自分が若いこともあり無理やり乗り越えた感がありますが、おそらくふたり目はそうはいかない。そんな気持ちも手伝ってフローレンスを立ち上げた駒崎さんの話を聞くべく、また、マイクロソフトのCEOを勤められ、その間に髪が真っ白になったという古川さん、私には想像のつかないハイレベルな次元で仕事をしてきた人の口からはどのような言葉や掛け合いが溢れるのか、そのスピード感を体感したく、参加しました。駒崎さんの本はすでに読んでいましたが、よりステップアップした取り組み(企業へのノウハウの提供など)を進められていることを知り、淡々とソフトな語り口とはかけ離れた強い信念に共感を覚えます。専門的な能力はありませんが、協力できることがあれば何でもしたいと思います。クララオンラインの家本さんの少し不思議な人生は、本人のおっしゃる通り何かMissionを感じました。今やワークライフバランスは誰でも考えることですが、社長という肩書きを持つ人の行動力でこれからどのような展開を遂げるのか見続けてみたいと思います。
■ たくさんの気付きをありがとう(みんつさん)
今もこの分科会ふたりの起業家に対して、感動が続いています。特に印象に残ったのは、世の中を変える者についての話でした。世の中を変える者とは「よそ者、若者、愚か者」である。よそ者には既成概念にとらわれない新しい発想がある。若者には時間がある。愚か者には無謀と思われる事に挑戦する勇気がある。株式会社クララオンライン代表取締役社長家本賢太郎氏の「何かの使命をもって生かされている」という言葉には、考えさせられました。NPO法人フローレンス代表理事駒崎弘樹氏の、素朴な社会への疑問を解決しようとする姿には、自分が既成概念にとらわれてあきらめていたと気付かされました。保育経験の無い彼が、その信念を持って地域の病院をまわり、子育て世代の家庭をまわり、泥臭いような地道な歩みでNPO法人を立ち上げていく姿はまさに知恵のある「よそ者、若者、愚か者」です。顧客に対してあえて最初に言う「あなた方はゲストではありません。クルーです」という理念の正しさにも心打たれました。私はこの分科会に参加して、自分に問いかけるようになりました。感謝を忘れていないか? 知恵はあるか? 仲間はいるか? 「よそ者、若者、愚か者」になれるか? たくさんの気付きをありがとうございました。
■ 発想を現実にしてしまうところがすごい(清水貴子さん)
分科会のスタートは古川先生の軽快なリズム感のある自己紹介から始まったのですが、「若き起業家」のおふたりは、穏やかで落ち着いた物腰の自己紹介で、古川先生と対照的なのが印象的でした。おふたりのすごいところは、発想を現実にしてしまうところだと思います。大学生のころからベンチャー起業というお話を聞き、若いからできるのではなく、彼らだから成し遂げてしまうのだと思いました。「必要性=ビジネスチャンス」ということの瞬時の気付きや、早期実現がとても参考になりました。内容や規模が違っても、これはさまざまな場面で大いに活用できることです。自分の仕事に置き換えて考えて、不具合が多い業務や、常にマニュアルな業務など、そこにビジネスチャンスがあるのだと気付かされました。そして重要なのは早期実現です。おふたりのように形にすることで、また次の気付きがあり、次のビジネスチャンスが生まれるのだと思いました。また、常に前向きで人々の心と向き合われていることが、おふたりの表情に表れていて、本当に素敵な方々だと感動しまし、学ばせていただきました。
■ 失敗を恐れず、行動することが大切(noyaさん)
皆さん「自分らしく」働いているな、というのが3人の講師から受けた印象です。自身の思いに正直に進んだ結果、活躍されている今があると感じました。その中で自身も見習いたいと考えたのは下記2点です。ひとつ目は「行動力」。15歳で起業された家本さん、大学時代に起業し、さらに卒業後別のビジネスに取り組まれている駒崎さん、さまざまなキャリアを積み、50代ですでに引退だとおっしゃる古川さん、私は何か思いついても、それを実行すべきか悩み、なかなか実行に踏み切れないとことが多々あります。何かを成功に導くには失敗を恐れず、行動することが大切だと感じました。ふたつ目は「社会的使命を持って働く」ということ。特に結婚せず、子供もいないにも関わらず、病時保育に取り組まれている駒崎さんの使命感には驚きました。就職活動で「人を喜ばせたい」と考え、それを実現しようと現在の会社に入社したはずが私は日々働く中で「企業の中での自身の仕事の役割」ばかりを考えて働いてきたことに気が付きました。自分の原点を見つめなおし「社会における自身の仕事の役割」を改めて考え、今後はもっと目線を広げて働いていきたいと感じました。
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