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第8回 西本智実さん
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音楽の作られた土地で学びたい |
進藤 |
西本さんのそもそもというところからお話を伺っていきたいと思います。小さい頃から、ピアノとバレエをなさっていたんですよね。バレエはクラシックバレエを。 |
西本 |
こんな大きい体のバレリーナはいませんけどね。 |
進藤 |
あら、そうですか? |
西本 |
バレエは好きだったんですよ。体で表現するダンスは、見ていてとてもきれいじゃないですか。どの瞬間も力を抜いていないというか。 |
進藤 |
極限の美しさ、ですよね。わたしもピアノもバレエも習っていたのに、なぜこうも違うのか…(笑)。
それはさておき、バレエとピアノから、なぜ指揮者になろうと思われたんですか? |
西本 |
わたしがまだ小さいころに、キーロフとかボリショイなどのバレエの公演を観に行っていたんです。いくつも公演は観ましたが、『くるみ割り人形』のなかで、雪の精が出てくる場面に流れる音楽がとても大好きなんです。とってもきれいでね。それを聞いていたときになぜだかロシアに行ってみたくなったの。
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進藤 |
その音楽が生まれた土地に行ってみたい、と。 |
西本 |
こんな音楽が作られる土地に。だって、『くるみ割り人形』って情景描写がばっちりできている音楽じゃないですか。で、「こんな景色がある国なんやろなー」とか思いつつ、もうロシアに留学するって勝手に決めていたんですよ。 |
進藤 |
それはいくつくらいのときですか? |
西本 |
5年生のときに。それまでもロシアには興味はあったんですけどね。
外国の情報は兼高かおるさんの旅番組、「兼高かおる 世界の旅」から仕入れていました。
当時は外国の映像ってそれほど身の回りになかったじゃないですか。「魔女狩りの街」なんて言ったら「あー、どんなん?」って歴史に興味も出てくるし、そういうのがすごくおもしろかったです。だから、当時のわたしには兼高さんの番組が放送される週末は芸術曜日でした。
そのほかにも、月曜日は「科学者の日」とか、火曜日は「戦国武将の日」とかね、いろいろ分けていました。遊ぶメンバーもそのテーマによって違っていたし。 |
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