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小泉首相を支持する有権者のジレンマ 2001年6月30日
マスコミは節度ある報道を
藤田さんのおっしゃることに、特に異論はありませんが、小泉首相を「聖域なき構造改革」だけで捉えて評価するのは一面的に過ぎるし、読む者に誤解を与えかねないのではないかと危惧します。
国民を放ったらかしにして進められてきた政治に、今ようやく国民が関心を持ちはじめたのは、大いに結構なことだと思います。でも、上辺だけの関心では、たまごっちのブームと一緒で一過性のものに終わってしまいます。飽きてきたら、もう見向きもされなくなるのです。そうなると、マスコミに支持率を高めてもらい、都議選やおそらく参院選でも勝利を収めるであろう自民党は、あとはその実績を盾に好き放題突っ走っていきます。そうなってから「しまった!」では遅いのです。
マスコミには、今の自分たちの仕事ぶりを頭を冷やして自省し、「報道機関としてのあるべき姿」を再確認の上、節度ある報道を心掛けていただきたいと切に希望します。(しど・大阪・34歳)
思い違いだった都市部の自民党離れ
6月24日の都議選の結果にはがっかりしたというか、何考えているんだろう、やっぱりそんな程度の有権者か、と思いました。
有権者がもっと深く考えるべきですが、小泉改革の一番の障害になるであろう橋本派の議員が今度の参院選でどれくらい改選されることになっているのか、などの分かりやすい情報を提供することこそマスメディアの務めでしょう。
そのために自民党が選挙で負けたら小泉首相は責任を取って自民党を離党すればいいじゃないですか。そして本当の改革勢力と組んで改革を実行できればそのほうがあるべき姿だと思うのですが(絵空事だとは重々承知ですが)。今の首相と与党・野党の関係はねじれていますよね。
それにしてもこのようにカリスマ性を持った政治家が日本に存在したということに、びっくりしました。政治に対して無関心だったたくさんの人たちの目を政治に向けさせた功績は、何物にも替えがたいと思います。ここからは良識あるマスメディアの出番だと思います。失われた10年が失われた20年になってしまわないようにマスメディアの力を発揮してください。(名木田幸恵)
改革を支持するなら辛抱と我慢が必要
私がこだわりたいのは、誰の内閣ということではなく、年齢、性別に関係なく実力のある人たちが大臣になって内閣を作り、政治を透明化し、いつでも政治の現状を国民にわかりやすく説明できるシステム、国民の声をすくいあげ、それを政治に反映していく明確なシステムをもった内閣です。
今までは国民の悲鳴すら届かなかった永田町ですが、国民の世論が支えである小泉内閣なら、私たち国民が注文をつけることも可能でしょう。メルマガなどを使って、積極的に意見、提案を出し、国民が政治に関わっていけるシステムを望みたい。方向性に疑問が出てきたときはすぐに指摘できるように、私たち国民も政治を見つめ、勉強していかなければならない。政治家が国民のほうを向いて、国民のために政治を行なう。あとは政策を見て、国民が自分たちの国にふさわしい内閣を選ぶことです。もし、小泉内閣の改革を支持するのなら、国民はその成果を、時に血を流しながら、何年かの間、待つという辛抱が必要でしょう。何十年もかかって構築してきた日本の構造を改革するというのは、半年やそこらで成し遂げられるものではないと思うからです。その我慢ができるのか否か。またその我慢は果たしてする価値のある我慢なのか。自分たちの暮らしをよくしていくために、一人ひとりが責任をもって今後も政治から目を離さずにいようではありませんか。(葉子リーヴズ)
数の力の前では
今まで閉ざされた感のあった内閣・国会が風通しがよくなったことは確かだと思います。その点では小泉首相を支持します。藤田さんのコラムを読むまで自民党内にそんなジレンマがあることは知りもしませんでした。
やはりこの支持率は首相のものであって、熱にうかされているような気がします。
そして、私が懸念する点は、首相の改革路線と政策の中身です。少なくはないと思われる改革のリスクですが、これ以上公共投資に頼るよりはよしと思います。ただ、郵政三事業の民営化、改憲等には反対です。その辺りに危うさが感じられます。
そうは言っても先の都議選をみる限り、参院選での自民党勝利はおそらく間違いないでしょう。有権者一人ひとりの意識が大切と言っても、数の力には到底かなわないし、日本ではやはり政治に対する意識が低すぎる、あきらめ過ぎていると思います。かといって自分でも選挙に行く以外何も行動を起こそうとしない一人ですが。(北海道・33歳)
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