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私の視点

日本の恩返し

藤田正美(ふじた・まさよし)
『ニューズウィーク日本版』編集主幹

2002年12月14日

前回、ニューヨークから対イラク戦争についてアメリカ人がいかに楽観的かを書きました。その気分を裏付けるかのように、アメリカの景気も予想を上回る回復ぶりなのです。現在のアメリカはクリスマス商戦の真っ最中。12月4日にはニューヨークの大クリスマスツリーの点灯式がありましたが、大変なにぎわいでした。

貯蓄率ゼロのアメリカの好景気

私がニューヨークに着いた12月1日は、感謝祭の休日の最終日で街は静かな感じで、さすがに消費も息切れしたのかなと思っていましたが、それはとんでもない誤解だったようです。ウォルマートなどはその週末に1日の売り上げとしては史上最高、前年に比べても14%増という数字をあげています。

貯蓄率はほぼゼロであり、金を借りて消費に回しているとされるアメリカの消費者ですが、それでもまだ景気を牽引しているのです。さらに企業のリストラも一段落したのか、新規の失業保険申請も減っています。逆に言えばこの失業の減少が消費を促進しているのかもしれません。仕事の不安が薄れているというわけです。
アメリカのGDP(国内総生産)のうち、7割近くが消費ですから、消費者がどのように動くのかがとても大きなポイントです。日本の場合はだいたい6割が消費ですから、日本よりもアメリカのほうが消費動向が景気に与える影響は大きいのです。

ただアメリカの場合、企業の設備投資が冴えないという不安があります。とりわけIT投資はまだまだ回復していません。ここが本格的に戻ってくれば、アメリカの景気も本格回復軌道と言えますが、まだそこまで確信が持てないというのが現状です。
問題は、いま消費で支えているアメリカの景気がどの程度力強く回復するのか、というところにあります。というのは、ヨーロッパの景気はいまひとつ力強さに欠ける。ドイツなどは場合によっては日本と同様にデフレに落ち込む可能性があるからです。もしアメリカの景気が腰折れ状況になると、ヨーロッパはたちまちその影響を受けるでしょうし、来年はひどい状況になりそうな日本は、さらに輸出の悪化で相当厳しいことになりかねません。

アメリカの景気を牽引している消費者ですが、貯蓄もないのになぜ消費を続けられるのかというと、住宅価格が上がっているからです。住宅価格が上がれば、消費者はそれを担保にお金を借りることができるのです。住宅という資産の価格が上昇するいわゆる「資産効果」が消費に直接現れるという構造になっています。こうして見ると、アメリカがデフレに陥る可能性は小さくなってきたということが言えるかもしれません。日本発の世界デフレが懸念されていただけに、これは喜ばしいことと言えるでしょう。

対イラク戦争と日本のデフレ脱却

ただ対イラク戦争の帰趨次第では、アメリカの消費者の楽観的気分も吹き飛んでしまうかもしれません。先週も書いたようにイラクでの戦争が2〜3週間で終わらず、長期化必至ということになると消費も一気にしぼんでしまうかもしれないのです。それがある意味で最悪のシナリオです。だからアメリカが頑張っている間に、日本が早くデフレ状況から脱却してほしいというのが諸外国の希望であるわけです。

ところが日本政府の対応を見ていると、外国のこうした事情とは関係なく政策を進めているように見えます。もちろん自国のことですから、海外の事情ばかり気にしているわけにはいかないのですが、それでも早く日本の景気をよくしないことには、世界のお荷物どころか世界の足を引っ張る存在になりかねない、ということがわかっているのかどうか。竹中大臣はきっとこのあたりの事情をよく承知していることと思いますが、他の政治家はどうなのでしょうか。

経済のグローバル化は、一国の政策を時には縛るものになります。日本はこれまで輸出で稼いできました。つまりはグローバル化の恩恵を最も受けてきた国なのです。そうであればなおさら景気回復を急がなければなりません。道路をつくるかつくらないかでもめている暇はないはずで、優秀な起業家にビジネスチャンスを与えるような構造改革を急いでほしいものだと思います。




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