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自分なりに評価する目をもった消費者の登場
日本の消費者はまだ成熟していないような印象を受けるが、これからの消費者はどうなっていけばいいのだろう。新しい消費者が登場する兆しは現れているのだろうか?
一部には消費者の中でおもしろいことを考える人たちが出てきています。素人なのにお店を持ったりする人が。「素人の玄人」、要するに「消費者の中のプロ」ということです。たとえば、あるそば屋は、そばを打つ専門の職人じゃないけど、そばもある程度できて、お店の雰囲気をつくることもある程度できてという、要するにプランナーとしてそば屋をやっているんです。今はあちこちでそういう現象が出てきている。これはやはり新しい考え方ではないでしょうか。
消費者は職人ではない。いわゆるピュアな玄人でもないけれども、自分なりに評価をする眼を持っていると考えて、その中で新しくモノをつくるようになってきている。生粋の職人さんとそれなりに緊張関係を持って進んでいけばいい。こういった、素人の消費者の中で新しい形の生産者が出てくるというのはいいことです。
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