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第3回 久保純子さん
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自分の、年齢の、仕事。 |
進藤 |
お仕事とずっと関わっていきたい、というのは、以前から思っていたの?
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久保 |
ものごころついた頃から、ずっと仕事をしたいと思っていた。母が仕事をしている姿を見ていたから。保育園や学童保育にも預けられてたけど、それで嫌な思いをしたことがなかったし。おばあちゃんに預けられても、おばあちゃんとこんなにいっぱいいられる子どももなかなかいないだろうなーと思って。だから仕事は、ずっと続けたいと思ってた。母が楽しそうに働く姿を見ていたからだと思う。
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進藤 |
で、そろそろ、ウズウズしてきた。
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久保 |
そう。ちょっと仕事モードになってきて、そうなると預けなきゃいけないけど、最近怖い事件も多いから、どうしようと思って。今、調べ中。
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進藤 |
年齢や、自分をとりまく環境に応じて、仕事内容も変化することがあると思うのね。例えば私が以前いた職場だと、新人は朝の番組が多くて、とか。
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久保 |
そうね、でも、変わっていくよね。変わっていくものだと思ってる。
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進藤 |
それに対してさ、変わっていくことに対して、抵抗する気持ちは。
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久保 |
もうやはり、グラウンドやキャンプ地を走り回って取材する「スポーツ」はできないと思う。あのころは若かったから頑張れたけど、今はちょっと……。 |
進藤 |
それは?
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久保 |
やっぱり年齢じゃない? それぞれの過程の仕事があるなあと、強く思う。30だったら30の、40だったら40の、その年齢ごとの仕事ができるのが、この仕事かなと思う。例えばラジオだってできるし、朗読だってできるし。ナレーションだってあるし。その時その時でやりたいと自分が思い、やってほしいと言われる仕事があれば、やっていきたい。そういう変化は、とても楽しいことだと思う。
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進藤 |
経験を積んだからこそできること。
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久保 |
うん、年をとったからこそだし、おかあさんになったからこそできる。10年前のわたしが言っても現実味のなかったこと、例えば「子育ては大変ですよね」っていう一言が、きっと、実感をもって伝わると思うの。「若い子が何言ってんのよ」って言われたことを、今だったら「そうよね」って同意してくれるかもしれない。また10年たって、20年たって、これから孫ができて、もっといろんなことが、本当のこととして、実像のものとして、伝わるかなと思う。いつも等身大で仕事をしたいと思う。だから無理をするよりは、自然体で仕事をしていきたい。
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進藤 |
それを後ろ向きに考えて、悲しいことだととらえたりは。
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久保 |
しない。(即答) だってまた次に、やったことのないことにチャレンジできるじゃない!! だから全然、しない。
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進藤 |
どんどん自分ができることが増えていく。これもまた可能性が拡がっている、と。
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久保 |
うん、増えていくような気がする。増やしていきたいと思う。
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進藤 |
これから、やりたいことは?
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久保 |
いっぱいやりたいことはあるんだけどね。語学番組はずっとやりたいと思っていて、そういう方面に携われればいいなと思う。教育テレビの料理番組もしたいし。あとは、時間の使い方もふくめて、うまく子育てと両立しながら仕事をしていければいいなと思ってる。時間のやりくりが、当面の課題だなーって、いま模索中。
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