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これからが改革の正念場 2001年8月4日
政界再編には期待薄……
自民党の内部抗争により、参議院選挙後に政界再編があるのではないかということが以前から言われてきましたが、私は、少なくとも、今までの政界再編には失望しつづけてきました。
日本新党、新進党、さきがけ……、新党が次々にできて、自民党が野党になり、政界が変るという期待を持った時期もありましたが、結局、あのとき私たちが目にしたものは、一部の政治家の中には、政権の座に就くためには何でもする人たちがいるという呆れるような現実の数々でした。
与党に返り咲くために社会党と連立を組み、村山氏を首相にした自民党、理念より政界での生き残りをかけて、党を渡り歩く政治家たち。その結果なのかどうかわかりませんが、日本の首相はくるくると変っていきました。民主党ができたときも淡い期待感を抱きましたが、これといった成果を上げられないまま今に至っているという印象です。
いろいろ意見の違いがあっても、議論がまとまったら一致団結するのが自民党だというのが、自民党の政治家たちの決り文句です。自民党は一枚岩、今までずっとそうだったし、いざというときの結束力は固い、と。私はこれはある意味で当たっていると思います。理念よりも保身、政策より政界での生き残りが大切な人たちは、与党自民党に籍をおくことが何より大切なのです。自らの政治信条を大切にして小さい党にいても、大臣の椅子は回ってきませんし、実際に国政を動かすことはできない。与党にいてこそそれが叶うなら、自分のポリシーを曲げても、自民党についていくのではないでしょうか。
自民党の結束には、政策の一致より、利害関係の一致を強く感じます。そして長きにわたってそういう政党が一番の力を持ちつづけてきたのが日本の政治の姿なのです。政策の違いから党が分裂し、政界再編が起き、選挙で国民の審判を受け、新しい日本ができる。それは理想的なシナリオかもしれませんが、わが身がかわいいだけの政治家が永田町に多くいる限り、自民党は割れないか、割れて政界再編が起こっても以前の政界再編のときと同じ結果が待っているような気がしてなりません。日本を変えていくのは小泉内閣誕生のときのように、国民の声だけなのかもしれません。国民の政治への積極参加こそが、この国を立て直す基本的な力だと思います。(葉子リーヴズ)
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