『自分が輝く7つの発想』の講師は弊社代表取締役社長、株式会社ユニカルインターナショナル代表取締役社長の佐々木かをり。迷いながらも前向きに生きてきた心の内を分かち合うためにと執筆した、同名の著書(光文社・知恵の森文庫刊)に収められている34のキーワードから、選りすぐりの7つのキーワードを紹介しました。
■「ウィン―ウィン」との出会い
高校一年生でアルバイトという形で働き始めて以来、佐々木が貫いた「働く姿勢」。それは、一つの仕事に一つ一つ満足していけるよう、依頼されたことを徹底的にやり遂げるという姿勢です。自分に対して負けたくない、つまりマイナスの体験はしたくないという一心で仕事と向かい合ってきた佐々木は、ある時「自分が負けないということは、結果として一緒にいる人は偶然負けてしまうか、引き分けにしかならない」ということに気づき、大きなショックを受けました。
その時に出会ったのが「ウィン―ウィン」という発想。自分と相手が共に勝つ、つまりプラスの体験をするという発想は、自分が勝とうとしていた佐々木の人生が、周りの人と共に前に進む人生に変わった瞬間だったのです。
■ウィンーウィンで人生を送るための発想の転換
佐々木が「ウィンーウィン」を実現するため大切にしたのが「7つの発想」の二つめである「コミュニティ」、付き合う人々や一緒にいる仲間です。例えば、世間ではワーキング・マザーに対し偏見を持つ男性が見られますが、イー・ウーマンの男性社員はそうではない。なぜなら多数のワーキング・マザーの同僚と働いているから。自分が理解していなかったことを実践している人やいろいろな考え方に触れることによって、自分自身が広がっていく。コミュニティにはそんなパワーがあるのです。
毎日の生活で上り調子のはずが、トラブルに遭遇するなどいつの間にか調子が下り坂になることは多々あります。落ちたくないとブレーキを踏んでしまえば、次の上り坂はより高く感じ、エネルギーの蓄積に時間を要します。佐々木の考え方は、「ジェットコースターのように両手を挙げて叫びながら、一気に落ちよう」というもの。ダメージが少ないので、浮かび上がるエネルギーはすぐに溜まり、落ちた勢いで一気に再浮上できるのです。この「人生はジェットコースター」という発想に会場はどっと沸きました。
さらに、ワーキング・マザーを翻弄する「(子育てと仕事の)両立」という言葉を捨て、長いスパンで物事をとらえる「タイムマネジメント」という見方をすれば、今まで自分の行動に自信がつくという「両立からタイムマネジメントへ」。目的を理解して行動すれば成し遂げられることが増えるという「目的というアンカーをおろす」。数値化した目標の達成を続けながら描いたビジョンに向かって努力する「ビジョンは燃料、目標はものさし」。佐々木は、自ら実践しているこれらのキーワードを、説得力ある実体験や明解な例を交えながら紹介しました。
■すべてのことに「自分の最高で」臨む
最後のキーワードは「自分の最高で」。「できる限り」という考え方は、自分はここまでしかできないということを先に宣言してしまうことであり、自分の限界を自己設定してしまっているのではないか。実際は誰もが将来に向かって日々研鑽し、前進しているのです。「できる限り」で自分を制限せず、「自分の最高で」物事に取り組む姿勢で、自己新記録を毎日更新していくような心がけを大切にしてほしいというメッセージで講座を締めくくりました。