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石川 雅仁さん
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サプリメントと正しく付き合う
- 佐々木
ところで腎臓はすっかりよくなられたんですか?
- 石川
ええ、もうすっかりよくなりました。
- 佐々木
何も症状は出ない?
- 石川
いや、何もないことはありません。やはり自分の弱い部分なので、疲れがたまったりすると、昔ほどではありませんが、ちょっとむくみやすくなります。けれど日常の生活では、今、特別なことはしていませんね。病院にも通ってませんし。
- 佐々木
他に病気はないんですか?
- 石川
病気はないですね。
- 佐々木
早寝早起きですか?
- 石川
いや、夜遅くまで起きていますね。だけど、朝は早く起きます。早くと言っても7時くらいです。
- 佐々木
それは普通(笑)。
- 石川
寝るのが夜中の3時か4時ぐらいですから。
- 佐々木
3時か4時に寝て7時に起きる、睡眠時間は短いですね。それで……何を食べているんですか? あ、朝はアルガン・オイル入りピーナッツクリームにトーストでしたね。
- 石川
それ最近、はまってるんですけど。でも朝食抜きの日もあります。
- 佐々木
それダメじゃないですか。
- 石川
ダメなんですね。ダメなんですけど、それがわたしのテーマかなって思っているんです。
うちの開発部隊に管理栄養士さんが大勢いるんですが、彼らが「こうすれば病気になり難い、予防できる」という正しい食事の提案をしても、全然一般の人に受け入れてもらえないんですよ。何回言っても受け入れてもらえない。
そこで、自分で試してみたんですね。そうしたら、わたしでさえも、そもそもそういう理想的な食事自体が作れない。時間がない、めんどうくさい。わかってるけどやれない。ほとんどの方がそうなんですよね。そんなことでは、わたしたちがどれだけいい情報を提供しても、実行してもらえないと。
そこで考えたのが、サプリメントを有効に使えばいいんじゃないかということです。
食事に関して「こう直せ」「手作りにしろ」「こういう原材料を使え」って言っても、できない人の方が多い。たぶん10人いたら8人が「できない」って言うと考えていいと思うんです。結局そのまま何にもなければ、どんどん病気に向かっていくだけになるので、サプリメントをうまく自分の生活の中に利用してください、ということを勧めることにしたんです。
- 佐々木
朝何にも食べないで、その日はサプリメントを飲むんですか?
- 石川
食べないのは、基本的にはダメですね。サプリメントは食事の代用にはなりません。
- 佐々木
そうですよね。わたしもサプリメントは全て体調を考えて摂るのですが、サプリメントだけということはありません。必ず、何か食物が体に入れます。無理にでもおにぎりをちょっと食べてから、サプリメントを飲むとか。
- 石川
それが一番いいと思いますね。
- 佐々木
一番いいんですか。
- 石川
なぜかというと、サプリメントを食べ物と一緒に摂るということは、消化活動を体で整えるってことなんですね。だからサプリメントを摂った時に、消化吸収がより良くなるんですね。
- 佐々木
食べ物があるとね。
- 石川
で、朝摂るサプリメントも、前の日の状態によって変えています。ずっと同じ体調で1カ月いることはあまりないんで、たとえば前夜寝不足だったり、前日にすごく激しい運動したりしたら、それによって変えてますね。
- 佐々木
何を飲むんですか、たとえば?
- 石川
たとえばですね、前の日、お酒を非常に飲んでしまった、ちょっと少し残っている、というとき。そういうときには、肝臓のはたらきを強化するサプリメントであったり、2日酔いを早く処理できるような、そういう効果のあるサプリメントを摂ったり……。その場に応じて摂る。
ずっと同じ状態で何かを摂り続けていればいい、っていうことは絶対ないんです。いろいろな方を見ていると、食事代わりにサプリメントを摂ってみたり、ダイエットするためにサプリメントだけで過ごしたり、非常に危険な使い方だなと思うことがあります。医食同源なので、マイナスに働く場合もあるんですね、たとえば過剰症のように。ビタミンAなどがそうですけれど、栄養素として絶対必要なんですが、妊婦の方がすごく大量に摂ってしまうと、奇形児が生まれる可能性がある。
ですから、たとえ栄養素でも、裏を返せば多すぎても少なすぎても障害が出るということです。そういう意味では、テレビの健康番組でこれをやっていたからこれを摂ればいいんだという、そんな単純な判断が、健康面をマイナスにしていくことにもなりかねません。だから、商品を売るというよりは、栄養学の知識を普及させるのが、この業界においてやるべきことなんだなあ、といつも思うんですけどね。
10/12
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