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毛利 子来さん
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その通りで、今、辞められずにおります
- 毛利
ただ、僕は60歳ぐらいから、自称「辞めたい病」に取りつかれましてね。理事とか代表とか、いろいろあるじゃない。もう嫌になっちゃってねえ。それで、辞めたい。できれば医院もやめたい。でも、医院の方は、かみさんがやめさせてくれないんです。やめたら収入がなくなるから。やめさせてくれないので、これはしょうがないんですが、他のいろんなことを辞めたいと思って、悩んで、いつどういうふうに辞めていったらいいかって、京都に晴明神社って、平田清明という陰陽師を祀った神社があるんです。
そこで陰陽学に基づく人生相談をやっているので、ちょうど京都へ行く用事があったときに、そこへ行って相談に乗ってもらったんですよ。陰陽師の「陰陽」って、プラスマイナスの、マイナスの「陰」と、プラスの「陽」ですね。「師」っていうのは医師の師ですね。陰陽師の人が、じいさんに見えたけど、その人は、色は黒くて顔はこけていたけど、たぶん僕より若いんじゃないかと思うんですけどね。
「どうされました?」って言うから、「こういうことで辞めたいけど、どういうふうに辞めたらいいんでしょうか?」って言ったら、僕を見て、「あんたは辞められしまへん」って(笑)。その通りで、今、辞められずにおります。
- 佐々木
他には、何を言ってくださったんですか? 辞められないって以外に。
- 毛利
何も言ってないです。「なるほど」と思って。図星。
- 佐々木
じゃあ、ご自身でも分かっていらっしゃる?
- 毛利
そう。図星。
- 佐々木
じゃあ、やっぱり辞められないっていうことを、誰かに言ってもらいたかったんですね。
- 毛利
そう、自分でも分かっていたんだよね。だから「辞められしまへん」って言われてね。で、辞められしまへんでおります(笑)。どうなるか分からない、ということです。あなたのお仕事、大変期待しておりますので。
- 佐々木
いえ、とんでもない(笑)。
- 毛利
"Win-Win"が「両方勝つ」っていうのは、気に入りましたね。
- 佐々木
ありがとうございます。誰かを負かして自分が勝とうとする人も多いんですが、"Win-Win"というのは、そうじゃなくて、両方がプラスになるように生きようよっていう。
- 毛利
僕に言わせれば、時に、両方マイナスもあっていいと思いますけどね(笑)。
- 佐々木
そうですね。両方にとっていい、っていうことですね。それがプラスかどうかは分からないけど、両方にとって、いいようにしようよってことですね。
- 毛利
気が合いました。
- 佐々木
ありがとうございます。私は、もう、夢がかなったみたいな気がして。
- 毛利
僕も夢がかなった。
- 佐々木
そういえば、デートがお好きって書いてあったような。
- 毛利
そう、誘います。イタリア男みたいなところがあってね。
- 佐々木
(笑)、そういうところが、先生の魅力なんですね。もっともっとお話伺いたいのですが、また、ぜひ教えてください。先生のサイトも定期的に見て、勉強させていただきます。本当に、今日は、お忙しいなか、ありがとうございました。
対談を終えて
13年前からお会いしたいと思っていた毛利先生にお会いでき、感激しました。その深い愛情からくる包容力で、ゆったりした気分でお話を伺いました。終わった後「気があったなあ」と、ぎゅっと抱きしめてくださったのが、嬉しかった。子どもを育てるときには、たくさんの知識が必要ですが、それ以上に必要なのは、受け止める力だったり、安心させる心だったりすることを改めて感じました。ありがとうございました。
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