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フランソワ・ヴィックスさん
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化学者や専門家による研究成果を、製品に
- 佐々木
以前からの研究結果を引き継いで起業された、ということですね。
- ヴィックス
ええ。メロングリソディンの製造方法は、フランスの化学者や、免疫学の専門家、酸化ストレス研究の専門家たちが集まって、すでに10年前にメロングリソディンの独特の分子構造を解明していたのですが、実験室での発見をどう製品に結び付けたらいいか、わからないでいたのです。
その後、わたしがイゾセル社を立ち上げ、メロングリソディン開発にかかわった研究者を招き入れ、化学工学技師たちも雇い、実験室における発見を製品化することに成功したのです。
正直言って、ここまでこぎ着けるまでには、大変苦労しました。メロングリソディンの製造過程はとても複雑です。抗酸化酵素は、数が増えると急速に活動を始めるので製造過程を複雑にします。抗酸化酵素は、非常に壊れやすい分子構造だからです。
- 佐々木
老化防止製品の市場を選んだ理由は何ですか?
- ヴィックス
ずっとスキンケアにかかわる仕事をしてきて、老化の防止がスキンケア事業の「目玉」だと気付いていたからです。女性も男性も「老化を防ぎ、実年齢より若くありたい」という気持ちが強い。それに、市場も世界中に存在します。
将来を予測してから投資したいと考えても将来を占うのは至難の技ですが、一つだけ絶対に予想が狂わないものがあります。それが人口構成比、老年人口の増加です。
- 佐々木
たしかに。
- ヴィックス
今50歳の人は10年後には確実に60歳になります。変えようがありません。そして現在40〜60代の欧米のベビーブーマーは、「年を取るのは仕方がないが、親のように、カラダが次第に効かなくなるような老化だけは防ぎたい!」と考え、老化防止製品にとても興味を持っているのです。
彼らは「できるだけ長く現役でいたい」と希望し、人生を楽しみながら健康に年を取りたいと考えています。イゾセル社がターゲットにしているのは、まさにこの層です。この層の人々が、健康で、最高の質の生活を享受しながら年を重ねていけるように、製品を通じて支援したいと思っています。
- 佐々木
スタッフは何人ですか?
- ヴィックス
中心となるコア・グループを構成するスタッフは約10名ですが、常に約30名程の博士号を持つ化学者や、教授たちに協力してもらっています。しかし半数は、大学で教鞭を執っていたり、政府の研究機関に所属していたりしますので、弊社での活動にはパートで参加してもらっています。
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