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松井龍哉さん
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発想の原点は、毎日の生活の中に
- 松井
それに、デザイナーの基本というのは、現場に足を踏み入れた瞬間、平行・垂直・水平をわからないといけないんですよね。ものが曲がっているかどうかを一発で指摘できないと職人さんになめられるんですね。
平行・垂直・水平を瞬時に判断するためには、常にその訓練をやっておかないといけないんです。だから机の上にものを置くときは、90度で置く。自分のやりたいことというのは、生活のバックグラウンドがないとできないんですよね。ほんとにすべてが生活ですものね。
- 佐々木
ほんと。今の経済界にそれがなかったから、こんなに社会が歪んじゃったんですね。
- 松井
ですよね。貧しいと思うんですね。
いろいろな人と未来の技術の話をするんですが、ある時、某アパレルメーカーの研究職の人たちに、「今着ているあなたのシャツはどうやってつくられているか知っていますか?」って聞くと、知らなかったんですよね。じゃあ、「今日食べたごはんは何から作られてるか知っていますか?」と聞いても知らない。
一つのことに非常に長けているのはわかるんですが、発想の原点が生活から来てないものだとすると、それはフィクションの世界の話なんじゃないかと思うんですけどね(笑)。
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