ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第41回 片平秀貴さん

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丸の内ブランドフォーラム代表・東京大学ものづくり経営研究センター特任教授
片平秀貴さん
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ブランドを社内に伝えるのは、「哲学」
- 片平
もちろんですよ。それは取材の大きな質問のうちの1つです。
- 佐々木
優秀なところはどうされている?
- 片平
まず1つは、理屈じゃなくて、哲学。
哲学って理屈ではないじゃないですか。理屈だけで動くところっておもしろくも何ともない。すべてが理屈を超えた変なとこ ろ。
だからね、「Story telling なんて変なこと言われたってさ、俺はちゃんと仕事して評価されて給料もらえればいいんだよ」っていう奴にとっては、何てトンチンカンな話、言ってるのってなるわけ。
- 佐々木
理屈だけでは、ブランドはわからないんですね。
- 片平
早稲田のラグビーは、回せ、オープン、華麗なオープンラグビー。明治は前へ。北島監督がね。これは前へ行くと勝てるから前へ、じゃないんだよね。オープンと両方、どっちだっていいわけですよ。だけど早稲田はたまたま歴史的にオープンなんです。
例えば、ある男が国学院久我山出て、どっちにだって入る可能性はあるわけね。ある程度好みもあるだろうけど、入れてくれるくれないがあるから、あっち行きたいんだけれど、こっちに入っちゃったってことにもなる。
それが早稲田だったら「オープン」と言われる。あわなきゃ辞めるしかない。残った奴は何でもオープン。そうすると、ジワジワさ、オープンという言葉を通して、その人のラグビー体験がどんどん蓄積されていって、独特の文化が出来上がるわけですね。そうするうちに、本当にこの仲間でよかったなと思うわけです。
- 佐々木
体にしみこんでいくんだ。
- 片平
普通の会社でもね、同じなんです。サラリーマンも、実は金もらって時間売って、それで幸せなんて思う奴はほとんどいなくて、基本的には俺は何のために嬉々として朝会社に行くんだ、何のために夜中にパソコン開いて会社のことを心配するのか、それはその会社が与えてくれる意義と、自分の人生の方法とが一致しているから、ってことなんです。
そういうふうに、必ず個人の人生の意味合いと、会社のいく方向が一致している。それが、強くなるときの基本だと思っている。
12/24
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