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5
作家・翻訳家
松本 侑子さん

ボツ企画から生まれたデビュー作

松本

『ニュースステーション』では、わたしも特集用に企画を出したんですよ。摂食障害、子どもの虐待、高齢化社会のシルバービジネスについて。今では当たり前のようにニュースになっているけど、当時は、あまり注目されていなかったので、駄目でしたね。

佐々木

わたしもいろいろ出したけど全然通らなかったですね。出したテーマを知らない、とか言われて。新聞に出てないネタだと駄目でしたよね。それに、女性、子どもの話も駄目、インターネットものも駄目、でしたね(笑)。マルチメディアについての企画書をいっぱい書いたけど、「何だそれは?」と言われて終わりでした。

松本

そう。今だったらいいんだけどね。企画を出すのに、いろいろな本を読んで、取材対象になりそうな企業に、テレビ局から電話をかけて、書類を書く前に事前取材もしたんだけど(笑)。

佐々木

わたしも電話やパソコン通信でいっぱい海外取材しました(笑)。

松本

摂食障害は、患者さんの顔が出せないから駄目だって言われました。報道番組だから全員の顔をモザイクにするわけにはいかない。

佐々木

そこまで話してくれたのなら、まだいいほうじゃないですか(笑)。わたしなんかもう……。

松本

たしかに報道で全員モザイクは信憑性がなくなりますね。たとえ治った患者さんでも、若い女の人に「摂食障害でどん底まで行きました」と全国放送に顔を出してもらうわけにいかないし。

その時通らなかったけれど、どうしても無念さが残った過食症を、デビュー作『巨食症の明けない夜明け』に、小説として一から創作して書いたんです。創作だけど、若い女の子が、社会に対して自分は何もできないと無力感をもってて、自分の体重くらいしか変えることができないと考えている気持ちは、テレビ局でいつも落ちこんでいた当時のわたし自身にも通じ合う内面だったんです。

摂食障害は非常にデリケートな心の問題なんです。だから企画が通らなくてよかったんです。ニュースで人の胸の奥底や悲しみは描けないけれど、小説は人の気持ちを描くものだから、もともとテレビのテーマではなかったんです。それからは毎晩、帰宅してから朝まで、寝る間を惜しんで机に向かって小説を書きました。

佐々木

そうだったんですか。侑子ちゃんのことでわたしが印象に残っているのは、南アフリカに取材に行く時に、「かをりちゃん、南アフリカに行くのね、アパルトヘイトの国よね」って言われたこと。その言い方がすごく魅力的だったの(笑)。特別な雰囲気だった。

他の雑多な人とは全然違って、すっきりした感じで話し掛けられて、思わず、「そうなんです」って言ったのを覚えていたんだけど。てっきりそのころから書き始めたのかと、つい最近まで思っていましたけどね。違ったんですよね。

松本

はい、子どものころからです。

佐々木

第11回「すばる文学賞」を受賞して、その後テレビの仕事を辞めたんですか?

松本

半年後に退職しました。そもそも文学賞に応募したのは、高校時代の先生のおかげなんです。

現代国語の先生が、宿題で作文を書くと、夏休みに自宅まで来て添削してくださるほど指導熱心だったんです。高2のときに「高校生の作文コンクールに出しますよ」と、先生が応募してくださって、賞をもらって、初めて活字になったんです。

全然知らない人のすばらしい作文と一緒に島根県立出雲高校のわたしの名前と文章が印刷されて……。70年代はパソコンもワープロもなかったから、作品が活字になるということは、とてつもなく大きな感激だったんです。そういう経験があったからこそ、23歳で小説を書き上げた時、文学賞に応募したと思うんです。熱心な先生がいてくださったおかげです。

佐々木

教室の後ろに作品を貼ってくださった小学校の先生もすばらしいですよね。当時、先生がそのように対応してくれていなかったら、ずいぶん違ったでしょうしね。

松本

本当にいい先生に恵まれました。

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