ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第55回 山川 隆さん

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山川 隆さん
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モバイルの今後
- 佐々木
本当に、どんなにやっても制度が追いつかないくらい世の中は動きますからね。最後に、これからの研究テーマや、山川さんご自身が取り組んでいきたいお仕事、教えてください。
- 山川
やっぱりこの、ネットのこの新しい技術で、世の中がどう変わるのか。これはニフティのときからずっと考えている私の永遠のテーマです。
- 佐々木
そこにまた、モバイルが加わった。
- 山川
私はモバイルは、ネットの一部だと思っています。で、ネットの最後のリーチする先端が、パソコンから生身の人間になる。それで、ケータイっていうのは、擬似的に生身の人間に対するオールウェイズ・オン状態を作り出している。
このケータイ、今、つながっているわけじゃないですけれど、必要なときには鳴るとかですね、メールが来たよと言ってくれる。あるいは必要なときには、メールを送る操作ができるとかで、擬似的なオールウェイズ・オン状態。それで、自分につながる。ステーションにつながるんじゃなくて、自分につながるんだということで、ものすごく意識がパーソナルになっている。
ところが、社会のルールは、まだどこかステーションでとどまっているような感じがします。そういう意味では、これは非常に研究としては面白いと思います。
- 佐々木
面白いですよね。
- 山川
ネットはどうなっているのかというのと、それからビジネスとしても面白い。
だいたい不便だと思うことは、ビジネスチャンスなんです。直さなくちゃいけないということですから。みんなビジネスチャンスになるということですね。おかしいとか不便だとか、なぜこうなんだ、って。全部ビジネスになると思います。
- 佐々木
なんだか研究熱心な山川さんにモバイルの領域も加わり、きっと近々面白いビジネスにも広がっていくのでしょうね。今回いろいろとお話しいただきましたが、モバイル社会研究所が研究されていることをリポートにまとめていらっしゃるそうですね。
- 山川
はい。モバイル社会の様相を客観的に捉えるために、「モバイル社会白書 2005」(NTT出版)を制作しました。この白書は一般的なオンライン書店から注文できるようになっています。
- 佐々木
わかりました。これからも山川さんのご活躍楽しみにしています。今日はありがとうございました。
- 山川
どうもありがとうございました。
対談を終えて
10年以上存じ上げているが、山川さんは常にジェントルマン。今回の対談でも、どこから何を質問しても、冷静。それでいて疑問を直ちに解決するスピード対応を見せてくださいました。対談中に電話をして私の疑問に明快に答えてくださるのです。インターネットを日本に浸透させてきたお一人として、またこれからの更なるモバイルの可能性を探るお一人として山川さんの経営力が発揮されるのを心から応援しています。これからもどうぞ末永くご指導ください。
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