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山川 隆さん
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災害時におけるケータイの役割。社会インフラ論
- 佐々木
社会インフラ論ではどんな研究を?
- 山川
これは東洋大学の中村先生の研究で、災害時におけるケータイメディアの問題点というのをやりました。
- 佐々木
災害時におけるケータイの利点はすごくあげられている気がしますけれど。
- 山川
ケータイはすごく便利なんですが、問題は便利だといってみんなで一斉に使うと、ネットワークがいっぱいになってしまって通じなくなるということなんです。
- 佐々木
「通じなくなるんですよね」って! では何を研究されるのですか(笑)。
- 山川
(笑)そうなんですが、まず実際に災害が起こったときの実態把握があります。災害対策で、色々な通信手段があるんですよ。
たとえば警察無線とか消防無線だとか。実際には何がどう使われているか、っていうと、ケータイが結構使われている。しかしその辺りは実態がまだ正確には把握されていないんですよね。
- 佐々木
そうか、実態把握から始まるんですね。
- 山川
ええ。たとえば、消防署だとか救急車だとかっていうのは、消防無線があるじゃないですか。でも実際にはこの中に閉じていなくて、この人どの病院にかつぎこんだらいい? とか、一生懸命あちこちの病院に電話するという話です。
汎用的で形の決まった使い方をされていないシステムの便利さと責任の重さが隣り合わせになっているという感じです。
- 佐々木
空港内でも全部ケータイでやりとりしていると聞いたことがありますね。
- 山川
今の例はある程度実際の災害が起こってしまったあとの話なんですが、もう一つ、警報や勧告、命令等の情報をどう伝えるかという大きな問題があります。
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