ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第56回 関根千佳さん

56 |
関根千佳さん
|
|
|
WEBのユニバーサルデザイン
- 佐々木
さっき、ウェブの話が出たんですけれども。ウェブの制作の中でのユニバーサルデザインについて、教えてください。たとえば先ほど出た音声認識だったり……。
- 関根
音声合成ですね。Webサイトは、たとえば、全盲の方が耳で聞くことができるようにデザインすることが可能で、そのやり方は、W3Cというところで世界的にルールが決まっています。それを受けて2004年6月21日、ちょうど一年前ですね、JIS規格ができたんですよ。
それを作った経済産業省管轄の委員会で座長をしたのが、弊社のアクセシブルWebの専門家である濱田主任研究員です。彼は両手・両足の指が無い先天性四肢欠損ですが、あまり学歴の高くない一種一級の重度障害者が国のIT政策に重大な影響を及ぼすような委員会の座長になったのって、初めてなんです。
- 佐々木
画期的なことですよね。そもそもユニバーサルデザインというのは、物質的な部分だけでなく、心の中にある話だと思います。心の中が、意識が、ユニバーサルデザインになったら、世の中がグングン変化してくると思うんです。
- 関根
そうなんですよ! ウェブサイトやパソコンについては昨年、JIS規格ができました。で、今年は携帯とオフィス機器なんですよ。携帯電話に関しては弊社の榊原主任研究員が参加しています。そんな感じで、弊社ではずっとアクセシビリティに関するJISを作って推進していますので、各企業、各自治体さんには、これからもJIS規格を守ってくださいねって、お伝えしたいですね。
各企業、各自治体さんはそのJIS規格に沿って、ご高齢の方にも障害の方にもちゃんと読めるように、ウェブサイトを作り直していらっしゃる最中なんです。
- 佐々木
要するに、読み手を想像して、初めからきちんとコーディングすれば音声が聞こえるようになるんですね。
- 関根
ええ。全盲の方などはそういった特別なソフトウエアをお持ちなので、ALT属性にきちんと説明が入っているサイトであれば、その音声読み上げソフトを使って、その画面を読むと、ちゃんと音で聞くことができるんですね。
13/21
|
 |

|
|