ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第59回 野口 健さん

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野口 健さん
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ロープがいっぱいで、登れない
- 佐々木
この前のシシャパンマ登頂報告会、良かったです。お話の中で印象に残った事がいくつかありましたが、1つは、登山のロープを打つ場所がないくらい、上からロープがいっぱい吊り下がっている、というお話。なんだか、高い山に登るのは美しいというイメージでしたので、驚きました。
- 野口
そうなんですよ。だからこの間のシシャパンマでも、ロープだらけで、こんがらがっちゃいましてね。
- 佐々木
こんがらがっちゃう?
- 野口
稜線の岩稜みたいなところを登っていくんです、両側がなくてね。そういうところを、ずっと行くわけですね。まあ、基本的に狭い所なんですよ。
そこにロープを打ち込んで登っていくんですけれど、みんな、抜く作業が大変だから、打ち込んだまま帰っちゃうんですよね。張りっぱなしだから、何年もあるわけです。そうすると、みんな古いロープは怖いからって、新しいのを打ち込むわけですよ。
- 佐々木
怖いって、…そうですよね。古いロープじゃ引っ張って、抜けちゃったら大変ですからね。
- 野口
狭い稜線上の岩稜を登らなきゃならないんだけど、古いロープがグチャグチャある。で、ロープっていうのは、裂けると、さらに細かい紐がいっぱい出てくるでしょう?
だから結局、アイゼンとスパイクにそれが絡まっちゃったんです!
もう、そこで身動きがとれなくなっちゃいまして……。あれで、2時間以上進むのが遅れたんですね。それが1つの計算ミスで、酸素が7,000メートルちょっとで切れちゃったんです。
- 佐々木
本当は3時間くらいで、登頂できる予定だったんですね?
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