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石橋 慎二さん
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1年掛けて、コーチを育成する
- 佐々木
コーチを養成するブログラムもお持ちですよね。これは、よくできている仕組みだなあと思っていたんです。プロ野球とかプロサッカー選手って、引退後の仕事がないと、聞くことがあります。でもこれは、彼らにとってもすごく実り多い第二の人生なのかなって。
- 石橋
アカデミーですね。今107人のプロのコーチ達がいるんですね。で、ここ数年、毎年約20名増やしているんですけれども、そのアカデミーに入ってくる子は、本当に高校を出たばかりの子から、役所を辞めてまでとか、銀行を辞めてまでとか、学校の先生を辞めて、もしくはJリーグ引退して、元プロでしたっていう、いろんな子がいるんです。
ただ、ベースはやっぱり子どもが好き、サッカーが好き。で、「サッカーで飯を食っていけるんだったら頑張ります」と。
クーバー・コーチング・メソッドって、かなりの時間を費やして教えるんです。サッカーの指導技術のみならず、ビジネスマナーから、児童心理学だとか、栄養学だとか、けがの予防、けがをしたときの処置の仕方等々も、1年ほどかけて教え込むんです。で、そこの中でちゃんと成績をある程度取れた者を、契約社員でまず採って、で3カ月様子を見て正社員化していく。
- 佐々木
ずいぶんと長期で訓練していくんですね。
- 石橋
そうなんです。たとえば、日本サッカー協会が出していますライセンスが、S級、A〜D級ってあるんですね。S級は「プロチームの監督やコーチになれますよ」ということなんです。でもたとえS級を持っていても、たとえ昨日まで日本代表チームのメンバーだったとしても、このアカデミーを卒業しないと、うちのピッチにメインコーチとしては立たせないんですね。そこをすごく徹底しています。
その代わりに、正社員雇用です。なので、毎年メソッドをアップデートしていますので、それを履修することによって、当然、好きなサッカーで一生懸命、たぶん飯も食っていけるし、ということで、さっき佐々木さんにおっしゃっていただいたような意味もあって、僕はすごくいいことだなと。
- 佐々木
サッカー選手にしたら、すごく安心して、今、プロをやっていられるんじゃないかなと思います。こういう道が開けているって、すごく嬉しいだろうなと思って。
- 石橋
そうですよね。今Jリーグ自体も、セカンドキャリアっていうのをすごく心配していましてね。やっぱり毎年100名を超す引退選手が出て、そのうち、当然J1からJ2、J2からJFLっていうふうに行く選手もいれば、採ってくれるところがなくて路頭に迷う子達もいるじゃないですか。そういう子達にどんどんアプローチしてもらいたいですよね。
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