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高橋 伸子さん
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「全部廃棄してください」が、最初の仕事
- 高橋
2004年の4月に講座を立ち上げたのですが、東証には埋もれた宝がいっぱいあることに気づいたんですよ。「人材もあれば情報もあるので、それをもっと外に出しましょう」という事で、講座を3カ月でリニューアルをして、社員中心の講座に変えてしまいました。今でも語り種になっていますけど、業者が入ってすごくお金をかけて作った立派なテキストがあったんですよ。それを「全部廃棄してください」っていうのが、私がプリンシパルになった最初の大仕事で(笑)。とんでもないですよね。そういう事を平気でやってしまう私なので。
- 佐々木
いや、それはすごい。やっぱりすごい、斬新な、改革派なんですね。
- 高橋
東証からみれば、たぶん、そう。最初は名誉職のつもりで私をプリンシパルに任命したんだと思います。報酬規定から見ても、交通費や通信費で赤が出るのは明白。外からは車も部屋もあるように思われていたりしましたけど。そんな中で、頻繁に足を運び、メールでも朝に晩に指示を出すことに恐縮されました。でも「現場を知らなければ、私はプリンシパルを名乗れません」と。つまり、対外的な代表者と言っているのに、講師や受講生の様子も知らないでは、職責がまっとうできないじゃないですか。
- 佐々木
それで、どんどんと、グリグリ、グリグリ。
- 高橋
そうそう、別にお金は要りませんからと、ボランティアでいろんな事をやり始めちゃったんですよ。
- 佐々木
その方が、向こうにとっては……。
- 高橋
うーん、どうだったんでしょうね、迷惑に思う方があったかどうかは知りませんが、スタッフは一緒に頑張ってくれました。とにかく現場は大切。現場を知っていれば、社長にも意見がいえます。
- 佐々木
そうですよね。確かに。
- 高橋
外部の人が講師をして社員は挨拶と受付だけ、の状態から、社員が経営も講師もするアカデミーを目指しました。そんなことを2年近くやっていたら、東証の経営陣に加わらないかと……。
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