ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第86回 高橋 伸子さん

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高橋 伸子さん
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作家になりたい人がなぜ経済?
- 佐々木
大学はどういうバックグラウンドだったんですか?
- 高橋
不経済学部卒です。お茶の水女子大学文教育学部の文学科の国語国文学専攻という、全然違う分野(笑)。
株式評論家の木村佳子さんは美大卒だし、私たちの年代で経済の仕事をしている女性は、大学で経済学部でない人が多い。
- 佐々木
国文学で作家になりたい人が、経済。これはどういう……。
- 高橋
業務命令で始まったとしか言いようがなくて(笑)。
私が出版局に勤務を希望したのは、作家さんの原稿取りをして、いずれは作家の道を選びたかったわけです。出版社でアルバイトをしたり働いたりして、文壇にデビューする夢を見る女性の時代だったんです。
主婦の友という会社は面白い会社で、苦手な事を社員に取材させるんですね。経済学部出身の人には経済をやらせないし、家政学部出身の人に服飾記者はやらせませんでした。
- 佐々木
でも、それは正しいですね。
- 高橋
哲学科卒の人に編み物原稿を書かせたりとかですね(笑)。つまり、「読者の視点に立て」と。ですから、私がそれで傲慢にも学んだ事は、「私が知らない事は、皆が知らない事だ」という大前提に立って取材をするという事。無知の大胆とでもいいましょうか。
- 佐々木
面白かったでしょうね。
- 高橋
そういう意味では面白いし、恥もたくさんかきました。いろんな先生に弟子入りのノリで伺って、「申し訳ありません、私、無知なんですけど、一生懸命勉強しますから、よろしくお願いします」と(笑)。
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