ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第96回 小林 いずみさん

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小林 いずみさん
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問題解決は嫌いじゃない
- 佐々木
そうですか。さきほど「火中の栗を拾うタイプ」っておっしゃいましたけど、ということは、この決定以外にも、火中の栗を拾ってきた。
- 小林
ついつい拾っちゃうんですよ。
- 佐々木
例えば、どんな栗を?
- 小林
本当に小さいことから、多少大きいものもありますけど、何かトラブルがあると、その処理をするということへ、手が出ちゃうから。
- 佐々木
トラブル大好きっていう(笑)?
- 小林
トラブル大好き。……いえ、大好きって言っちゃいけないですけど、「しょうがないかなあ」と思って、やりますよね。だから、ここに燃えている栗があって、でも皆でそれを見ていても仕方ないし、「しょうがない、拾うか」ってなっちゃうんですよね。
- 佐々木
問題解決能力は、プロとしては重要な要素だと思うんですけれども、その能力がやっぱり優れているんですね。
- 小林
問題解決能力が優れているのかどうか分かりませんけれど、問題解決は嫌いじゃない。……というようなことを言うから、また、よけいに来ちゃうんですけど(笑)。
- 佐々木
例えばどんな問題解決ですか?
- 小林
いろいろありますよ。我々は日本で業務していますけれども、純粋に日本のメリルリンチが契約当事者になることもありますし、ニューヨークの本社や海外の関係会社が当事者になって、日本のお客様と直接契約をしているところで、東京の我々が交渉の仲介に入るケースなどもあるんです。
そうすると、やっぱり欧米の合理的なものの考え方と、日本人の「とにかく、何でもかんでも正確さが一番」っていうのと、すごくそこにギャップがあるんですよね。それで、いろんな契約関係の業務で、結構すれ違いがあるわけです。
で、私たちの仕事は金融ですから、これが場合によっては、ものすごく大きな金額の話になるわけです。1〜2日のやり取りの遅れが、結構な金額の金利を生んだりすることもあるわけですよね。そうすると、だんだん、大問題になってくる。そのうえ送金などで第三者の銀行が入っていたりすることもある。でも、皆、それぞれ主張が違うので、議論にならないわけですよね。
そういうところに入っていって、「はい、あなたの言い分はこれですね。こっちの言い分はこれです。では皆さん、どうしましょう? こちらの方にとって、優先順位はこれです。ここにとっては、優先順位はこれです。あなたにとっては、優先順位はこれです。皆さん、このままじゃ解決しないので、じゃあ、提案をします。これとこれで、どうしましょうかね?」って。皆さんにちょっとずつ譲歩してもらって、「じゃあ、これで解決しましょう」みたいな、そんなことです。
- 佐々木
有能な交通整理。そういった仕事が好き。
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