この夏、首都圏の電力不足は深刻です。東京電力によると、7月、8月の確実な供給力は5,800万キロワット、需要は最大6,450万キロワットと予測。他電力からの融通などで若干の追加供給ができるとしても、300万キロワット前後が不足する計算です(6月20日現在)。もし停電が起きて、冷蔵庫やエアコンが止まったら……、業務システムがストップしたら……。想像するだけでも恐ろしい。そんな事態を招かないためには、まずわたしたち一人ひとりが「省エネルギー」を実践しなければなりません。
日々の暮らしの中で、わたしたちはどれくらいの電力を節約することができるのでしょう? 消費電力が大きいのは、エアコン、冷蔵庫、照明器具、テレビなどで、たとえば、10年前の大型冷蔵庫の場合、使用電力量は1日に3.26キロワット時。夏はさらに消費電力がアップします。これが、食品の詰め込み過ぎをやめるだけで、年間68.44キロワット時(約1,570円)の節電になります。また、扉の無駄な開閉をしなければ年間15.73キロワット時(約360円)、壁から適度なすき間をあけて設置すれば年間53.51キロワット時(約1,230円)の省エネになるのです。
エアコンならば、夏の設定温度を28度摂氏にすると、27度の場合よりも年間で16.33キロワット時(約380円)、つけっぱなしを1日1時間だけ短縮すれば年間27.99キロワット時(約640円)の節電。フィルターを掃除して目詰まりをなくすことも、省エネの助けになります。もちろん、新しく購入する場合や買い替え時には、「省エネタイプ」の冷蔵庫やエアコンなどを選ぶことも大切です。
※この記事は2003年掲載時の内容です