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10代の中絶を減らすために
中絶件数のデータでは、出生数が約120万人に対して中絶数が30万人以上、つまり妊娠した人の5人に1人が中絶していることになる。また日本では、中絶件数の合計は減少傾向にあるが、10代の中絶件数は増えている。それに対して、何か対策を講じる必要があるのではないか。
日本では、10代と40代の中絶率が高いのですが、10代では、「産む」という選択肢をなかなか取りにくい状況です。他の国では、10代の人の中絶を少なくするためにモーニングアフターピル(註)を薬局で売るようにするなど、さまざまな努力をしています。アメリカでは10代の中絶件数は大きく減っています。
日本の10代の中絶件数を減らすためには、ピルを含めて避妊の知識をきちんと伝えることが大切です。でも、今のところ、教育現場でピルの知識を教える機会というのはほとんどありません。
今、産婦人科のほうからは、「学校の保健医に産婦人科も加えてください」と一生懸命プロモーションしています。内科、耳鼻科、歯科はOKなんですが、産婦人科はOKが出ないらしいんです。
(註)「モーニングアフターピル」:受精卵の着床を防ぐ中用量ピル。性行為後3日以内(72時間以内)に服用する。
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