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「投資を知って、経済を知る」

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「投資を知って、経済を知る」
(藤野英人/細野真宏/荒木裕子) |
日本株のファンドマネジャーとしての豊富なキャリアを持つ藤野英人さん、『経済のニュースがよくわかる本』でおなじみの細野さん、そして、お金についてやさしく解説している『マネープラス』編集長の荒木さん……投資・経済の分野で注目の3人が揃った分科会は、スタッフが各席に資料を配布する休憩時間にも次々に席が埋まっていきました。
ITの進展やデフレ、長い間の預貯金の低金利状態に伴い、個人が積極的に資産運用を始めるようになった今、「自分力」には、マネーに関する知識や考え方も含まれます。「この分科会で投資に対する現状、意欲、情報収集、情報分析などを通し、投資とは何なのかを考えてみましょう」ファシリテーターの藤野さんの言葉で、幕開けです。
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藤野英人さん
レオス・キャピタルワークス 代表取締役社長 |
「自分の預貯金を投資に回している人、会場にどこくらいいらっしゃいますか?」藤野さんが問い掛けると、約7割の参加者が挙手。参加者の投資に対する意欲、熱意が伝わってきます。「自分の得意分野や身近なものから投資を始めるのがいいと思います。消費者の実感を投資に結びつけるのがいいですね。それから投資は早めにスタートして、でも焦らずに最初は小さい額で始めるのがいいですよ」これまで4,000名を越す経営者との面談を通じて日本の新興企業・中小型株市場に対する造詣が深い藤野さんからのアドバイスに、参加者は真剣に耳を傾けていました。熱心な参加者のために、藤野さんは投資のための4つのキーワードをくださいました。これは、会場に来られた参加者だけの秘密ということにしておきましょう。 |
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細野真宏さん
Hosono's Super School 代表 |
細野さんは、日本における投資教育の遅れを指摘されました。1つの情報を発信するにも、情報の送り手と受け手に、認識の違いが大きく現れており、その溝を埋めるための投資教育が必要だとおっしゃいます。では、そういった投資教育を受けてこずに大人になった私たちは、投資をする際に、どんなことに気をつけなければならないのでしょうか?――「物分りがよくなってはいけないです。情報に対して、常に『なぜ?』と問い掛けることが大事です。たくさん『なぜ?』を考えることにより、次の展開へとつながります」。このアドバイスには、細野さんの本が、とてもわかりやすくてベストセラーになる理由が隠れているような気がしました。 |
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『マネープラス』編集長の荒木さんは、参加者にこう問い掛けました――「将来もらえる年金の額を、ご存知の方はどれぐらいいらっしゃいますか?」会場から挙がった手は、投資をしている人の数とはうってかわり、ぐっと少ない数。荒木さんは、ホームページなどで簡単に調べられるので調べることをおすすめすると同時に、「投資をする目的」「投資が必要な理由」についてお話してくださいました。そのなかで、増刊号の『ウーマンプラス』の巻頭特集の一部を資料として配布してくださり、イー・ウーマンのリーダーズ1,000人へのアンケート調査結果から、投資の目的として、将来のため自己防衛対策をとっている人が多かったことにも触れていらっしゃいました。「なぜ投資をしなければならないのか、それを考えることも投資の最初の一歩です」――荒木さんの言葉に、みなさん新たな気づきを得たようでした。 |
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会場から出た質問は、「個人投資家とプロの投資家では、情報格差がありませんか?」「投資の専門家は、どのような情報を重視するのでしょうか」など。講師の方は、それぞれ具体的な例を挙げながら、詳しく説明してくださいました。 |
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【関連リンク】
「藤野英人さんとのwin-win対談」
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