イー・ウーマン伊藤宏一さん都会のマンションでずっと暮らしたいですか？

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会議番号:1870

都会のマンションでずっと暮らしたいですか？

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【開催期間】
2006年04月17日より
2006年04月21日まで

円卓会議とは

このテーマの議長

伊藤宏一　千葉商科大学大学院教授・CFP

今日もたくさんご意見をお寄せいただきありがとうございました。全体としてはやはり6割強の方が都会のマン�……

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2日目までに届いている投稿から...

老後こそマンションです (らいおん・東京・パートナー有・37歳)

つい最近、都心にマンションを購入しました。100平米だし、基本的には終の棲家の予定です。実家が北国で一戸建てですが、寒い地域のせいもあると思いますが、老いた両親の生活を見ていると、やはり都会は便利だな、と思うことが多いです。庭のメンテも好きな人もいるのでしょうが、私は管理費で解決できるのなら、とても幸せだと感じるほうです。けれど、都会に生まれずっと集合住宅に住んでいるパートナーは、本当は門や床の間のある家に憧れているみたいです。

	田舎は移動にお金が掛かる (亀蔵・大阪・パートナー有・34歳)
都会でもマンションではなく、できれば一戸建てに住みたいです。歳をとると交通や買い物に便利な生活環境のほうが良いし、田舎に住むと移動にお金が掛かりますから。

収入と土地の関係 (琴祐・神奈川・パートナー有・34歳)

結婚当初、周囲が急速にマンションを購入しはじめ、焦ったことがあります。が、パートナーとはお互い、小さいとはいえ郊外の一戸建てで育っていたこともあり、「マンションより中古でも一戸建て」という意見に、ここ最近落ち着きました。けれども問題は価格です。今住んでいる横浜市では、私たちの収入ではとてもムリ。田舎暮らしも視野に入れていますが、収入源を考えると、どの土地にしようか決めかねています。楽しんで考えたいです。

年をとったら都会へ (あかりこ・京都・パートナー無・34歳)

身体が動く今は、へんぴだけれど空気がきれいで空が広く見えるところに住みたいです。そして年をとったら移動手段が多い都会へ、というのが理想です。同じ年代の人たちが集まるマンション、というのがいいなあ、と思います。若いころは一戸建て、そして老齢になったら家を売って便利なマンションへ……というのはどうでしょう。

	理想は田舎で自給自足 (森弓わたり・北海道・パートナー無・30歳)
都会は確かに便利なのですが、殺伐とした雰囲気が私は好きではありません。それよりは、田舎で自給自足の生活をしながら、困ったときに、近所の人と助け合えるような、そんな生活を送ってみたいです。

3日目の円卓会議の議論は...

都心マンション4350万円、郊外マンション・一戸建て3300万円

今日もたくさんご意見をお寄せいただきありがとうございました。全体としてはやはり6割強の方が都会のマンションでずっと暮らしたくないというご意見です。

らいおんさんの文章を読んでいて思い出したのですが、昨年長野県の松本に行ったとき、松本市内にマンションが増えているという話を聞きました。どんな方が住んでいるのかとたずねると、高齢者が多いとのこと。一戸建てだと雪下ろしが体にこたえるが、マンションはその必要もないし買い物にも便利だからということでした。松本は「都会」ではなく「地方都市」で、まわりには自然がいっぱいです。

愛媛県の松山ではこんな話を聞きました。東京で5000万円の住宅に住むのだったら、松山市内で豪邸をたてて、介護のヘルパーさんを2人お願いしてもおつりがくる。魚は安いし、松山市内には映画館もあるし、ぼっちゃんスタジアムだってある。道後温泉のお湯につかり、ちょっと海にいけば釣りができる。タクシーの運転手だって釣り船を持っている。

「都会でずっと暮らしますか」という私の問いかけは、いくつかの問いに分解できます。一つは「都会か田舎か、あるいは郊外＝都会＋田舎か」、二つは「マンションか一戸建てか」、そして三つは「若いとき都会か、老後都会か」といったものです。

この最初の点で言うと、都会でなく本格的な田舎でなく、「郊外」や松本や松山あるいは仙台のような「地方都市」で暮らすといった選択肢があると思います。「郊外」というと、例えばベッドタウン。快速電車が出ていて、交通の便も比較的よく、一定の場所であれば買い物にもあまり困らないところもありますね。そこで東京圏で東京とその他の県を比べられるデータをみてみましょう。

リクルートの2005年度調査によると、2005年の新築マンション購入者のマンション平均価格は東京が4351万円で前年比5％アップ、神奈川県で3817万円でアップ、東京都下3723万円、千葉県3252万円、埼玉県3224万円と前年比ダウンしています。平均占有面積は過去5年で最も狭い75.2平米。

他方、一戸建ては、東京で5184万円で前年比7％・344万円もアップ、都下で4072万円、神奈川県4185万円、埼玉県3301万円、千葉県3351万円。東京都内で購入する割合が減少し、千葉・埼玉が増加傾向。土地は平均120平米となっています。自己資金は200万円未満が増加しています。

このデータをみると「東京都心部のマンション」という選択肢は、都心部一戸建てよりも約700万円コスト安、しかし郊外のマンションより、1100万円コスト高ということが言えます。

こうみると亀蔵さんの選択肢は最もコスト高で、それを中古でというのが琴祐さんのご意見ですね。都会の生活費が高いということもありますが、なんといっても高いは住宅の価格。交通の便のいい郊外でマンションに住んで、都心のマンションに住むのと比べて1100万円＋その分の住宅ローン金利額分を浮かして、そのお金をもっと別のことに使うという選択肢もありますね。

どこで暮らすか、利便性をとるか自然環境をとるか、という選択肢もありますが、こうした住宅価格の問題も当然のことながら重要な問題ですね。

みなさんはマンションと一戸建てのどちらがいいですか。その場合、いくらぐらいの物件なら買えるし買おうと思いますか？

伊藤宏一
千葉商科大学大学院教授・CFP


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