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話題がマクロビオティックでなくても医食同源、薬食同源という言葉を近頃良く耳にするようになりました。これは薬も食も同じ源、つまり食は薬である、ということです。2千年ほど前の中国の医学書“皇帝内経太素“の中にある五穀、五畜、五菓、五菜、これらを用いて飢えを満たす時は食といい、病を治すときは薬という、との記載から生じたものだそうです。この思想は三国時代に中国から朝鮮半島に入ったものと考えられています。
思うに、その昔から各国の伝統食には少なからず同じような思想があったのではないでしょうか。病にかかったとしても今のようにレントゲンや抗生物質があるわけではなく、人びとは質素な日々の暮らしの中で病にかからないよう様々な工夫をしていたに違いありません。その中心となるのがなにより体を作る基礎になる“食”だったのでしょう。
グローバルな世の中になるにつれ、人間は体よりも舌が喜ぶ食を追及するようになりました。また、近代栄養学や社会経済の後押しもあって、それが豊かな食生活であり体に良いことだ、とさえ思われました。そしてその行き着く先が肥満や糖尿病、癌などの生活習慣病の蔓延です。
今、再び医食同源の思想に戻り、食による体質改善や体調の改善を試みている人が増えつつあります。今回は、健康を意識した食生活を送っている方、医食同源の思想を食生活に取り入れている方、食を通じて体質が変わったことのある方のお話を伺いながら、賢く健康を手に入れる方法を共に学ぶ機会にさせていただきたいと思います。