ホーム> career & management > 国境を越えた足跡> 第4回 カオリ・ナラ・ターナーさん


第4回 カオリ・ナラ・ターナーさん
6/12 
70歳の誕生パーティーは昔の男大集合!? |
進藤 |
その後、ご主人のお仕事を手伝いながら、メイクアップのユニオン(組合)に入られたんですね。そのころ、日本人はひとりだけだったんですか? |
カオリ |
そう、日本人ひとり。 |
進藤 |
それ以前は? |
カオリ |
いないですねぇ。 |
進藤 |
ということは、日本人第一号なんですね。
|
カオリ |
私の場合、なんとなく入っちゃった。だけど、いま考えればラッキーだったなと思うけど、そのときはラッキーともわからないし、そんなにいいものとも思わなかった。何よりも好きだった踊りができなくなったことは、やっぱりショックだったから。
だから私、講演のときにみんなに言うんです。「すごいショックのときって、それはラッキーの始まりなのよ」って。いま、いくら踊りが好きでも、68歳の人を誰が雇ってくれる? 私のことだから、プロデュースのほうにいってたかもわからないけど。 |
進藤 |
ええっ!? ターナーさん、いまおいくつっておっしゃいました? |
カオリ |
68歳。 |
進藤 |
ウソだぁー。本当ですか? 若すぎます。 |
カオリ |
あなたの若いのも信じられないですよ。 |
進藤 |
むむ。カッコイイですねぇ。 |
カオリ |
私早く70になんないかなって。カッコイイじゃないですか、68とか69より、セブンティって言いたいわよ。 |
進藤 |
そうですか? そう思われるんですか? なぜ「セブンティ」って? |
カオリ |
だって、なんかさ、70になってもまだ働いているってカッコイイじゃない。六十いくつなんて中途半端でしょ。70になったら盛大なパーティーしてくださいね。昔の男たち全部集めてパーティーするとか(笑)。 |
進藤 |
それいいですね。やりましょう、やりましょう(笑)。 |
カオリ |
みんな死んでたりして(笑)。 |
進藤 |
そんなことないでしょう(笑)。人生の同窓会みたいなものですね。そう考えると、年を重ねることも楽しみですよね。 |
カオリ |
そうですよ。だって、たとえばワインの味わい方にしても、このワインはあの人と飲んだワインだ、とか。楽しみがいっぱいあるわけでしょ。思い出の小箱がたくさんあるんだもの。 |
|
6/12 
|