ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第100回 篠原 欣子さん

100 |
篠原 欣子さん
|
|
|
企業理念って必要なんだな
- 篠原
私も最初の頃は、自分で全部やっていました。でもその内、規模が拡大してくると一人では、できなくなるから、少しずつ皆に渡しました。でもそれが寂しいのね(笑)。最後の最後まで通訳翻訳は離さなかったんですけど(笑)。
でも、もう、社長の仕事をやらなきゃならなくなって、ある時点から離したんですけれども、自分の子どもを手放すみたいで、断腸の思いですよ。でも、自分がやらなければならないことが疎かになっちゃうから、これはいけないなと思って。
- 佐々木
そのときに、会社の哲学を、どう伝えてきたのですか。
- 篠原
最初は、「お客さんにはちゃんと丁寧にしなくちゃいけないわよ」とか「スタッフには優しくしなくちゃいけない」って直接、折に触れ、時に触れ、言っていたんですけど、ある時、ひょんなことから企業理念を作ることになって「雇用の創造、人々の成長、社会貢献」を企業理念に制定したんですね。
すると、ある社員から「社長、うちの企業理念って、雇用の創造、人々の成長、社会貢献ですよね」「お客様に信頼され、スタッフに頼られる会社ですよね。私、それに則ってやっていますから、うちの会社は大丈夫ですね」なんて言われたんです。その時に初めて「企業理念って必要なんだな」って。
それまでは「そんな言葉いらないんじゃない? みんなわかってるわよ」って思ってた。でも、会社が成長して、私が社員一人ひとりと日々関われなくなっても、企業理念に則って働けば間違わない。社員一人ひとりの行動の根本になるポリシーを言葉にすることは大切なんだ、「なるほど、企業理念ってこういうことなんだ」って。私も学んだ。
だから、今は、企業理念「雇用の創造、人々の成長、社会貢献」に則って、年齢・性別、国籍問わず、多くの人に雇用を創造していく、仕事を紹介していく。人は仕事をする事によって成長する。そして、それは社会貢献につながる。を実践しています。
あとは、ある規模まで来たら、信じ、任せること。支店を出したら、支店長がいますよね。その人が伝え、社員と実践していけばいいんです。
- 佐々木
そうやって会社が大きくなってきて、上場しようと決意されたとき、一度、上場をとりやめたことがある、と書いてありました。それも、公開の発表する前日に。
それをきっぱりと決断され、行動に起こされた。特に上場のために、多くの人が関わり、ものすごく準備した挙句の果てですからね。
16/22
|
 |
|
|