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Darcy Neillさん
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自分にも一票ある
- 佐々木
win-winで思い出すのは、あなたが話してくれた、アメリカでのトレーニングです。老婦人が、この概念を理解して、あるゲームで投票しなかった、というエピソードです。win-winの深い発想を、同じチームの人たちに理解してもらうために、彼女は、何時間たっても投票しないで理解を求めた、と。
- ニール
そうです。この対談を読む人が、いつか同じゲームをするかもしれませんから、ゲームの内容は控えますが、あのゲームにはルールがありました。チームプレイヤーは、全員が一人1票をもっていて、全員が投票することで、前に進む、ということです。
たいてい、周りのチームメイトと同じ考えに投票したり、自分の考えが違っても、長い時間主張することはなく、途中で妥協することがあるのでしょう。周りの人も、頑固なおばあちゃんだ、と思って、はやく投票してくれないかと思っていたと思います。ゲームが前に進まないじゃないか、と思っている。
・・・・・・ たしか、あの時は、その婦人が投票しないために、長い時間になり、研修がおわらず、全員が一度家に帰って、翌日も同じゲームを続けるということになったと思います。
しかし、それでもこの女性は、投票しなかった。彼女は、賢かったのです。このゲームのルールをしっかり理解していた。つまり、これは、多数決ではなく、全員が一票投じるまで進まないゲーム。ということは、自分にも一票ある。その一票を、大切に使おう、と。まず自分の意見を皆に聞いてもらいたかった。とにかく自分の意見に耳を傾けて欲しい、という強い意志を、彼女はもっていました。
- 佐々木
でも彼女のおかげで、ゲームの真髄をチーム全員が理解することにつながったんですよね。感動的なエピソードでした。
- ニール
米国では、日本ほど、老人に敬意を表しませんから(笑)、とくに多くの人に勉強になったと思います。
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