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古川享さん
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人間としておちゃめな部分が保たれているんだと思う
- 佐々木
それは計算しているんじゃないですか?
- 古川
計算じゃなくて、頭が、もうすごい細かいところまで気になってしまうときと緩いところがあるから、人間としておちゃめな部分が保たれているんだと思う。あとね、ハンバーグを食べて、手がベトベトになっても、おすしを食べて、おしょうゆが付いても、こうやって、しゃべっていても、そのまま、こうやって、ズボンで拭いちゃうわけよ。
- 佐々木
え!
- 古川
それはね、昨日買った何万円かのスーツでも、トレーナーでも関係なしに、こうやってしゃべりながら、こう拭いているわけ。だからさ、僕はいつもこうナプキンを持っててさ、ビル・ゲイツが手を下ろした瞬間に、「危ない!」ってナプキンを腿の上にさっと出す。
- 佐々木
すごい。
- 古川
隣に座って食べてるときも、すぐに話をしながら、ベチャって。それで、食べる時間がないときに、移動の車の中で食べることなんてあるわけでしょ。で、ハイヤーとかは嫌いだからって、大体、ミニバンみたいなやつの後ろに座って食べるんだけど。
で、みんな振り向いて話をしながら、ランチボックスとかを広げるでしょ。そうするとやっぱり、ペチャってソースとかが付くじゃない。染みが付いてから洗うのが嫌だから、大抵ね、僕のうちからテーブルクロスとかを持ってくるわけ。テーブルクロスを首のところで結んで、床屋さんみたいにしているわけ。
- 佐々木
古川さんが実際に自宅からテーブルクロスを持ってきて、ビル・ゲイツの首に巻いて、足先までかけてあげるの?
- 古川
そう。
- 佐々木
おかしい。でも、素直な人ですね、それって。「サンキュー、サム」とか言って、彼は、テーブルクロスを首からかけて食べてるの。
- 古川
結婚してからだいぶ変わったけどね、結婚する前は、とにかく着てる物に対して何にも感心がないから、靴下の色が右と左が違っても全然気にしないわけね。ズボンとジャケットの色が、それはおかしいっていうのでも。グレーのパンツに紺のジャケットだったらいいけど、逆だったら、やっぱり変じゃない?
- 佐々木
そう言われてみればそうですね。
- 古川
紺のにグレーの、それはきっと、紺のスーツを着たんだけど、間違えてジャケットを着ちゃったみたいな状態で。でもそれって、出る前に鏡を見れば分かるだろうっていう状態でも、見ないで着ちゃうから、新宿のホテルから出て、飛天の間とかに、今日はウィンドウズ98のね、発表会とかっていって、今からリハーサルっていうときに、「おいおいおい、困ったな」ってね。今から銀座にズボンだけ買いに行こうかとかね、そのまま、もう時間が間に合わないっていって、結局。
- 佐々木
ジャケットなしで?
- 古川
ステージだからさ、スポットライトを浴びるから、下が黒くてなんだか分かんなかったから、上だけ当てて、ごまかしたりとかね。そこまでやって、夜の10時ぐらいだったかな。木村太郎さんにTVインタビューしていただいているときに、「今日は良かった、いい一日だった」とかって退出するときに動き出したのね、くるって回って、「俺、朝からこんなズボンをはいてきたんだ!」って夜になって気がつくの。
仕事の上で、なんかこう、どうだろうな。何か技術の話になったり、仕事の上で議論になった瞬間、ものすごい細かいところに気がついて、繊細な部分があるんだけど、なんかこう、オマヌケなところって言うかね。
- 佐々木
そこが魅力ですね。古川さん、大好きでしょ?
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