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大平 健さん
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問題を具体的に考えて
- 佐々木
イー・ウーマンに集まるワーキングウーマンやワーキングマザーが、自分で自己トレーニングをしたり、自分の精神状態を理解したりするために、何かアドバイスのようなものはありますか?
- 大平
同じことの反復になりますが、今の人たちは、小学生よりも自分の問題を見ようとしなくなっているので、落ち着いて「本当の問題は何だろう」と考えるだけでも、ずいぶん違うと思うんですよね。ただ自分でやると具体的じゃなくなってしまうのが、一つの特徴なんですけど。『恋愛コミュニケーション』という本にも書きましたが、結局、具体的でないと自分の問題は見えないんですよ。
- 佐々木
本人が具体的と思っても、具体的じゃないこと、多そうですねえ。
- 大平
そう。たとえば、たまに「もう男にはこりごり」という人がいますが、よく聞いてみると3人しかお付き合いしていない。でも、こりごりなのは「男」じゃなくて、「いままでお付き合いした3人」だったということがわかれば、未来が開けてくる。別の人を見つければいいだけの話ですよね。
職場でも同じなんですよ。「もう仕事はだめだわ」と言っている人に、「でもどれだけのキャリアがあるの?」って聞くと、大したことはなかったりする。
一つの会社でだめになって「仕事は無理」、「日本の会社にはうんざり」、じゃあ「社会人入試受けよう」とか「留学だわ」という方向にいったりしますが、これはある意味、一般的な考えですよね。
- 佐々木
ええ、自分という具体的な事例に沿っての判断じゃない。とても一般化した考え方ですね。
- 大平
でも、そんな「仕事は無理」という人に、どういう会社のどういう部署で、どういう業務内容で、という具合に思い返してみると、本当に問題になっていたのは2、3人の人間関係だったりするんです。
それに気付くと、自分がどの点でつらい思いをしたか、どんな人にひどい目に遭わされたかがわかるし、自分の弱点もわかってくる。それなら、今度からそういう人がいたら避ければいいし、あるいはそういう人がいなさそうなところに行こうという、具体的な対処の仕方がわかってきますよね。
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