ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第18回 藤野英人さん

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藤野英人さん
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「集中して見る」が大切
- 佐々木
ファンドマネジャーに昇格し、投資の決断をしていいとなったとき、とてもエキサイティングだったと思うんですが、その時の気持ち、覚えてます?
- 藤野
非常にうれしかった。ポケットの中に銘柄のリストを持ち歩いていて、朝も昼も夜も、寝る時でも枕元に置いていつも考えているという感じでした。
毎日一生懸命ちょくちょく見ている、ということ意外に大切なんです。なおかつ、大きなお金を見るのではなくて、小さなお金を。
- 佐々木
どれぐらいの額の話ですか?
- 藤野
野村投資顧問は巨大な会社でしたから、小さなお金といっても、30億円程度のものです。
- 佐々木
小さくて30億ですか。
- 藤野
30億というと、実は運用の世界では最低ロットぐらい。このお金は規模としては小さいのですが、売り買いが軌道的にできるので、パフォーマンスがいいこともあるんです。当時チームの中で非常にいいパフォーマンスを示したのは、小さいお金を見ることに集中していたからだと思います。
- 佐々木
どんな銘柄を?
- 藤野
わたしが運用していたのは、ハワイのある州の年金でした。年金の一部のお金を運用していたんです。一つの口座ですね。
- 佐々木
それが30億あって、藤野さんお一人で運用されていたんですか?
- 藤野
そうですね。
- 佐々木
投資信託には複数人のファンドマネジャーがいるというイメージでしたが、違うこともあるんですね。この年金の30億の運用は君に任せたよ、ということだったんですね。
それはエキサイティングですが、同時に、年金を納めている人たちの顔が浮かんでくるような感じで、ドキドキですよね。
- 藤野
そう、そうなんです。ただ、もちろん彼らはわたしたちだけに預けているわけではなく、分散して預けているうちの一部を日本の株式に投資をします、ということですが。
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