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松本大さん
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起業した会社に込めた想い
- 佐々木
20日間は一人で考えてたんですか?
- 松本
内容が内容なので、まずそのパートナーが何ぞやとか、パートナーがどれだけIPO(Initial Public Offering
- 佐々木
たしかに普通の人が聞かれてもね。それ辞めないほうがいいんじゃないの、って言うしかなかったんですよね、きっとね。金額的にもね。
- 松本
勝手なこと言って、後でどうのこうのなっても困るだろうし、あらかじめ、そういう反応は予想されたんで、結果的にね、ほとんど相談しなかったし、できなかったんです。ほとんど一人で考えました。でも、2人ぐらいには相談したのかしら。おそらく、これからも本当に困った時に相談する人の数なんてせいぜい2人ぐらい。
- 佐々木
経営者になってからも、ある意味で、あまり人に言えない相談事って、日々いっぱい出てきますよね。決断しなくてはならない、時間もあまりない、でもいろんな人に相談してもしょうがない……。あまり一般的なことではないから、いろんな人に聞いたからって納得できる正しいアドバイスを受けられそうにもない。そういう時のひとつの訓練、とまでは言わないけど、スタートラインに立ち戻った、ということになるんでしょうか? もともと、そういう大きな決断をしたり、決めるっていうことに関してはいかがですか?
- 松本
まあ、でも自分のことのほうが気楽ですよね。そりゃ金額がね、仮に、仮にですよ。数十億だったとしても自分の問題じゃないですか。まあ別にいいじゃない(笑)。
- 佐々木
数十億ぐらいになると、わたしもいらないかなあと思うけど(笑)。違う?
- 松本
ね。自分の問題でしょう。それよりも、こっちの子犬の方がかわいい、大切かもしれないじゃない(笑)。それは自分が値段をつけるものだからいいんだけど、仕事はそうはいかないですよね。
- 佐々木
そこまでして決断して、スタートして、やっぱりマネックスは、すごく大切ですよね。
- 松本
そこまでして始めたからではなくて、ごめんなさいね、いちいちつっかかって。
- 佐々木
つっかかってほしいんです(笑)。
- 松本
そそこまでして創ったから大切なのではなくて、マネックスで頑張れば自分の人生がちゃんと充足できるように創ったから、僕はマネックスという会社が大切なんです。要は僕が持っている、ビジネスマンとしてのものとか、一市民としての思いとか、ミッション、使命感とか、いろんなものがあるじゃないですか。それを全部まとめてマネックスに表現したつもりなんです。プライベートでも、あるいは市民としても、あるいは経営者としても、ビジネスマンとしても、一市民としても、個人としても、マネックスにすべてエネルギーを費やすことで、たとえ1日20時間働こうが、何しようが、満足できるように、会社をデザインしたんです。だから、大切というか、もう、マネックスが「僕」なんです。
まあ最近はいなくなりましたけど、会社を創ったばかりのころは「いつかやめるんじゃないか」とか言う人がいたんですね。最初はわけがわかんなくて、「どうしたらそんなことが言えるのかな」と思ってました。だって、僕の気持ちの中ではマネックスというのは、僕が楽して生きていける場であるように創ったんですもん、初めから。だから、大変だけれどもぜんぜんつらくはないし、で、大変だけれども逃げ場もないというふうになっているんですよ。
3/10
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