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松本大さん
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批判する精神
- 佐々木
一昨年のイー・ウーマンのクリスマスパーティに来てくださった時に、「僕も夢を語っているけれど、もっと青い佐々木さんがいたので応援しに来ました」と言っていただいて、すごくうれしかったんです。今やマネックスはイー・ウーマンとは比べ物にならないくらいすでに大きく成長してるんですが(笑)。
「個人というところに、マネーを一歩進めてマネックスにしました」と。個人に焦点を当てていますという姿勢は、大変僭越(せんえつ)ながら、わたしがイー・ウーマンを通して創り出したいものと一致しているんです。一人ひとりにフォーカスを当てるというところが。松本さんの中で、個人というところにフォーカスが当たり始めた時期というのは、何かきっかけがあるんでしょうか?
- 松本
ゴールドマンで、機関投資家的世界、“institutional(=組織的)”な世界でずいぶん仕事をしたんですよ。パートナーになるぐらいだから、ずいぶん儲けたし。でも、とんでもないわけですよ、あの世界の常識は。マージンというか。で、そこら辺が何かちょっと違うんじゃないか、というふうに思った。そういうのはあるかもしれないですね。多分ね。
あとは小さい時からの性格として、親の教育が大きいと思うんですけど、全体主義とか、ヒエラルキーとかに対する強烈な嫌悪感があるわけです(笑)。
- 佐々木
何かすごく批判的な資質をお持ちだと何かで読みましたけど。
- 松本
個人とか、個人主義とか、個人が中心で。全体主義とかを批判するといっても、何でもかんでも批判するというわけではないんです。それから、批判といっても、別に他人の足を引っ張るわけじゃなくて、イエスマンにならないで、ちゃんと疑って自分で考えを構成する、ということをずいぶん言われて育ちました。
そういう傾向が一部にあり、一方では機関投資家の“institutional”な世界でやって、金融のいいところもわかったけれど、そのまた一方で“institutional”の限界みたいなもの感じて……。そういう経験から来た考えが一つになって、個人というのに目が向いていったんだと思うんですけどね。
4/10
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