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米倉 誠一郎さん
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ここに、世界で一番すごいやつがいる
- 米倉
それとね、たとえば、大学でも、東大と京大が争っているんじゃなくて、世界で一番優秀な人がそこにいるかどうかですよ。
スタンフォードに行って、フーバー・タワーの下にいると、「ここにはたぶん世界中で一番やる気のあるやつがいるんだろうな」と肌で感じますよね。国籍問わず。中国人も賢そうだし、イスラエルから来ている人も頑張ってんだろうなと。
東大にある三四郎池に行って、「ここに世界で一番すごいやつがいる」と肌で感じないですよね。でも、そういうふうな所になるんだと。そのためにはすばらしい研究環境を与えて、機会を与えて、集うということが知識の基盤になっていくんだというような、そういう話の中から独立行政法人というのがあるんだっていう話をされるといいんだけど。なんか……なにやりたいのかなあ。
- 佐々木
イノベーションをして起業する人、そのチームで仕事をする、20代、30代の働き手、両方が育たないとうまく動かないですよね。
- 米倉
学生がすごい保守的になっていますね。不況になればなるほど、「先生、やっぱり大企業ですよね」とか言って。「お前わけのわかんないこと言ってるな」なんて言うと、「母が……」って。母親を教育しなくちゃだめだ。
- 佐々木
母親のせいですか?
- 米倉
「親父はどう言っているんだ?」って聞いたら、「母さんの言うことに間違いはない」って(笑)。それは誇張ですけど。大企業路線に乗れば大丈夫というという時代は終わってるのにもかかわらず、やっぱりいい大学へ行き、いいところに就職してればなんとかなるという、ものすごいレジームが残っているような気がするんですよね。
- 佐々木
なんか、それこそ、わたしなんか大学を出てから何もないところで常に自分で仕事を作りながらきている毎日なんだけど……。
- 米倉
楽しい?
- 佐々木
楽しいですよ。苦しいことも多いかもしれませんが、自分が創り出すっていう体になってる(笑)。体のどこを突っつかれても、何を質問されても自分から生み出すということが楽しいし、そういう働き方なんですよね。
12/23
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