ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第28回 米倉 誠一郎さん

28 |
米倉 誠一郎さん
|
|
|
組織のイノベーション
- 米倉
で、シュンペーターが最後5番目に挙げたのは組織。新しい組織の導入。流通チャンネルもそう。たとえば、本屋さん。出版社はね「なるべく本屋に置きたくない」と今思っているわけ。
- 佐々木
インターネットでの販売も広がり、販売経路が複数になってきていますからね。
- 米倉
この間、学生にアンケートをとっておもしろかったのは、「一週間に3回以上コンビニに行く人」は8割ぐらいいた。でも「週3回以上本屋に行く人」は 1割ぐらいになるわけ。ということは、明らかに、出版社としては、コンビニに本を置きたいわけですよ。それはインターフェースの量が違うから。ということは、賢い出版社にとってみると、本屋というチャンネルをやめよう、っていうことだって考えるわけですよね。それも新しい組織だし、さっきでたモチベーションとか、ストックオプションも、実は組織革新の一つといえます。
- 佐々木
そうか。モチベーションを新しい組み合わせでつくり出す仕組み、という視点ですね。ストックオプションはまだ日本では混乱しているような気がしますが。
- 米倉
すごく誤解されてますね。あんなもんやめたらいいとか言われてて。実は以前、アメリカ側が日本企業の従業員はなぜ会社に対して忠実なんだろうと研究したとき、それは終身雇用だからということになった。でもアメリカではそれはできない。じゃあ株と連動させたらどうか、ということで導入された経緯があるんですよ。そういう意味では、日本から学んで生まれたのがストックオプションだったんです。
- 佐々木
それは知りませんでした。勉強になります。
- 米倉
モチベーションを、形にして、組織を変えたり、制度に変えたりする。そういうことを全部含めてイノベーション。それを順次組み替えたりする。
- 佐々木
おもしろい。パズルみたいです。
3/23
|
 |
|
|