ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第30回 林 文子さん

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ビー・エム・ダブリュー東京株式会社 代表取締役社長
林 文子さん
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特定の人をつくらない
- 佐々木
BMWに社長として戻られて、一番最初にされたことはなんですか?
- 林
一人ひとりとお話ししました。特に経営幹部と。でも、わたしは、特定の方とお昼を食べないんですよ。たとえば経営幹部の特定のお一人とお酒も飲まないし、ごはんも食べません。みなさんがおそろいのところでは食事をしますよ。どんな思いの方にも同じスタンスで心を込めて向き合ったつもりです。
もちろん初めは、無視する方や受け入れない方もいらっしゃいますけど、自分は相手から受けるものを出さないようにしました。拒否されると寂しいし、拒否されている感じって、すぐにわかるじゃないですか? でも一切感じていないように振舞った。
- 佐々木
さまざまな反応の中で、同じ距離感を持つというのは言葉では簡単ですが、たやすいことではないように思います。たとえば逆のケースはどうですか? 「林社長、よくぞ来てくれました」という熱烈ラブコール。わたしなどは、温かく受け入れてもらうと、すぐに感動し、信頼しすぎて。それが失敗のもと、なんてよく言われるんですけれど(笑)。
- 林
それは冷静に。だから向き合うといっても、ベタベタしているわけではなくて、相手の方を非常に尊重する。「○○ちゃん」という世界は好きじゃないんですよ。自動車業界って意外とラフで「○○ちゃん」などと呼ぶような世界があるんですけれど、わたしはしません。「わたしはあなたをビジネスマンとして敬愛している」ということを出すためにも、きちんと対応させていただきますね。
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