ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第57回 茂木 健一郎さん

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脳科学者 ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー
茂木 健一郎さん
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子どものための「安全基地」のつくり方
- 佐々木
子どもの教育の中で、安全基地を作るという研究の中では、具体的にどういう実験が……
- 茂木
実験はできないですよ。だって、子ども使うわけにはいかないですからね。 ただ、一般的に言えるのは、ほめ方、叱り方ですね。具体的にブレイクダウンする。
叱るときにほかの人と比べて、たとえばあなたはこういうところがダメだって言うんじゃなくって、自分のリアルな気持ちをそのままストレートに伝えるべきだっていうことを、カール・ロジャースが言っていて、それはある程度正しいんじゃないか。
つまりですね、社員や子どもが失敗しますよね。そのときに、「そんなことしてるからあなたはだめなんだ」「そんなことしてたらこの会社つぶれる」って言うんじゃなくて、自分がそのときに何を感じているかをただ言えばいい、と。あなたがそういう失敗をして私も悲しいけれど、もうちょっとなんとかならないかと思うわ、とか。
とにかく、本当にリアルに自分が感じていることを相手に伝えるのが一番効率的だという説をカール・ロジャースが出していて、おそらくそれは安全基地の話とつながるんですね。建前ではなくリアルに感じていることを言ってくれているということが、ある種の安心感につながると思うんですよね。
- 佐々木
やっぱりそれは、コミュニケーションで言う、伝わる会話をし続けることによって、相手が、ああ自分のことを思ってくれているんだ、って。
- 茂木
そうですね。Honesty is the best policyっていうやつですよね。結局それが、大切なんだろうなあと。それができている人って本当に少ないですよね。
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