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野口 健さん
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ゴミがない!
- 野口
はい。すごい人数ですよ! 約40トンのゴミが集まるわけです。それで、ふと気づくと、全国から来る人がいるわけです。北海道から来る人もいるしね、九州から飛行機に乗ってくるわけです。「さすが富士山だ」と思いましたよ。でも全国から人が来るようになると、1つ怖いのは、気合が入っているわけです。もう、ゴミを拾いたくて拾いたくて、うずうずしている大集団なわけです(笑)。で、3年前に6合目に連れていったら、毎年ゴミがいっぱいあった所だったのが、ゴミがなかったんです。
- 佐々木
どこへ?
- 野口
そこ、前の年はあったんですよ。1年前に下見して、「来年はここをやろう」って決めてたから、そこに300人くらい連れていったんですけどね、そしたらゴミがなかったんです。でも、ゴミがないっていうことは、いいことじゃないですか。
- 佐々木
そうですよね。
- 野口
でも、参加者はゴミを拾いに来てるんで、「ゴミがない」ってクレームがくるんです(笑)。
- 佐々木
「ゴミがないじゃないか」って?
- 野口
はい。初めて「ゴミがない」ってクレームをもらったのが、3年前なんです。「なんでないんだろう?」と思ったんですが、普通の登山家の方が、ビニール袋とか持ってね、さりげなくゴミを拾ってるんです。普通の登山者の方が。だからその時に、「ああ、なるほどな」と思いましたね。
富士山の登山者が30万人いるってことは、汚れるのも早いんですけど、うまく伝われば、きれいになるのもやっぱり早いですよね。だって、1人が1個拾ったら、マイナス30万個でしょ? で、拾えば、2つも3つも4つも5つも拾うでしょ? だからまあ、全員じゃないですけど、その中の半分とかが拾えば、本当にすごいですよね。
- 佐々木
いい話です。1人が動くことで、世の中に変化が生まれるという、本当にわかりやすい例ですよね。それで、今度は、マナスルと富士山を同時にやるんですよね?
- 野口
同時にやります。
- 佐々木
いつですか?
- 野口
2006年の4月、5月。
- 佐々木
それの人は、もう集まってるんですか?
- 野口
これから。直前に集めるんです。たぶん2006年3月頃に。
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