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池上 彰さん
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世の中の動きを見て、常に予習をするんです
- 佐々木
だから、新聞という教科書をどれだけ読み込んでいくかっていう、まあ、一般の人だったら曖昧に読んでいる。他の仕事の合間にちょっと斜め読みをするっていうのを、一日読んでいる報道業界の専門家たちとで知識量がかわってきてしまっているのは当然です。やっぱりこの差を認識して、業界人には一般人に説明して欲しい。
- 池上
そうですね。新聞にしてみると、それなりにたとえば郵政民営化について、折に触れて説明してるんですね。
- 佐々木
説明コーナーはありますね。
- 池上
説明コーナーはあるわけですよ。で、説明した気になっている。だけど、それを体系的に、大事なときになかなかやってくれないもんだから、そんなのいちいち読んでいない。読者にしてみれば、わからないってなるわけです。
- 佐々木
そうすると、今の池上さんにとっては説明したいことが一杯あるでしょう。
- 池上
あります。「週刊こどもニュース」をやってみてわかったんですけど、ある種予習なんですよ。つまり毎週、その週の出来事を説明しなきゃいけないでしょ。
- 佐々木
そうですね、予習、ですね。
- 池上
そうすると、その週いきなり何かが起きて、たとえば放送があるのは土曜日ですよね。金曜日に起きたら、それから調べていたら間に合わないわけですよ。だから、これからどんなことが起きそうかっていうことを一生懸命考えて、世の中の動きを見て事前に勉強をしておくということですね。
- 佐々木
そうですよね。その上、以前は報道機関だけに速報されていた共同通信などが、今は一般の携帯に流れる。わからない言葉は、検索すれば、さまざまな説明も読める。この時代で、さらに専門性を高めていく必要があるわけですね。
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