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服部 幸應さん
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50を切ったら、危ない
- 服部
実は、50を切ったら危ないというのはどこで覚えたかというと、ぼくは40年前にアメリカに留学してたんですね。1965年でした。で、そのときに、ホームステイしていたお宅に、大学生、高校生、中学生、小学生がいたんですよ。
で、ベトナム戦争がピークで、学校が乱れていた。たとえば小学校3年生の女の子が、家からピストルを持ってきて、先生の頭をぶち抜いちゃったとかがあった。今、日本でもキレる子がいるでしょ。まさにアメリカが今から40年前にそうだった。
で、当時ニクソンですけれどね、規範意識の調査をやったんです。そうしたら、53.2に落ちていた。実は50切ったら危ない状態。これね、ベトナム戦争が始まる前が、89.1だったんです。それは大変だ、と。50を切ったら国家として危ない、と。確かにクラスでね、先生への尊敬度が半分以下になったら、騒ぎたてたりして大変なんですよ。それですぐに手を打ったんです。
だから、アメリカは高いんですよ。ヨーロッパもみんな高い。なぜかというと、ひとつ考えられるのは、いいか悪いかは別にして、日曜学校があるんですよ。大事なんですよね。生きる道、とかね。懺悔だとかね、そういうのをきちっと教えるんですよ。日本はね、そういうことをまず教えるところがない。
結局ね、道徳、知育、徳育、体育の、徳育がね、年間13時間やりなさいってなってましたが、やらなくてもいいになって、やっていない学校が多いんですよ。家庭科でちょっとやるぐらい。それもあって、日本は秩序が乱れたんですね。
- 佐々木
すごく基本的な、食や挨拶、ものを大切にするだのというようなことが、小学校に上がる前くらいに身についていないとダメだということですよね。
- 服部
そうです。
- 佐々木
情報量の多い時代で、テレビもありますから、きちんと、徳に関することを子供たちに早いうちから身につけさせた方がいいなあって思いますね。結局、小さいうちにぎゅっとやっておかなくてはいけないところが、全部ずれているの。
10/28
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