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服部 幸應さん
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低体温も、食生活から
- 佐々木
そうですね。
- 服部
で、今の小学生。小学生のうちのですね、男の子の4割、女の子の6割が、どうもカラダの温度が、朝の登校時に35度くらい、下校時に37度くらいになるんですよ。
我々は恒温動物と言って、いつも常に、36度5分前後なんです。ところが、変温動物化しているわけです。変温動物というのは、爬虫類ですからね。ヘビとかトカゲですから。
- 佐々木
ヘビ(笑)。
- 服部
どうしてこうなったかというと、これも先ほどの、早すぎる離乳食に関係があるわけです。母子手帳には5カ月くらいって書いてあるのに、お母さん方によっては、4カ月とか3カ月とか、競い合っているんです。
- 佐々木
早いほうがいいと思っているということですか。
- 服部
そう。「うちの子は、独立心が強いんです!」って。で、スプーンですくってオレンジジュースをあげたり、お味噌汁の上澄みをあげるんですよ。また小児科の先生のなかには、離乳食に慣らすためにどんどんあげなさい、と言う方もいるんです。スプーンですくって飲むと、飲み物と一緒に空気も直接腸に入ることになるのです。
- 佐々木
そうですよね。
- 服部
これをすると、空気も一緒に口に入る「口呼吸」なんです。赤ちゃんというのは、普段は「鼻呼吸」なんですよ。オギャアオギャアと泣いているときは別ですよ。そうじゃない限りは、チュウチュウチュウチュウって母乳を飲んでいるときは、鼻なんです。
で、鼻というのは繊毛という、本当に細かい産毛が生えていて、これが1分間に250回転でたなびいているんですよ。そうすると菌だとかゴミが、それにぴたぴたっとくっついて。粘膜から粘液が出ていますから、鼻水になって、直接は腸に入っていかないのです。
ところがですね、口呼吸だと、直接腸に細菌とかばい菌を入れちゃうんです。それが今いろいろな問題で、先ほどの温度コントロールができなくなるということも、これが原因の一つだと考えられるのです。
- 佐々木
口呼吸との関係は考えつかなかったです。
- 服部
けれど、ならない人もいるわけだから。体質もあるんですよ。しかし、なる可能性が非常に高いということですので、やはり口呼吸の方が自然だと思うのです。
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