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株式会社代々木学園代表取締役社長、代々木高等学院学院長
一色 真司さん
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フリースクールの子どもたちに学割定期を!
- 佐々木
学校を作る前に、学割定期をとるための運動も長くしていた、ということを読みましたが、これは?
- 一色
(笑)だから、そういう文句を言いに行くのが好きな人なんですよ、僕は(笑)。
「不登校」という言葉がなかった時代にスタートしているんで、結構広い範囲から通って来ていたんですね。片道たぶん平均で80分以上かかってる子もいたんです。
で、不登校の子たちが一生懸命に通ってきてるけど、定期高いでしょう? 無認可ですから、通勤定期なんですよ。で、「定期ぐらい学割を持たしてやりたいよね」っていうところからスタートして。
- 佐々木
せっかく意欲を出して勉強しているんですものね。
- 一色
それと同時に、家庭教師や英会話の業界に変な業者が入った時期だったから、自主基準を呼びかけてたんです。業界団体を作りたかったっていうのがあって。でも、誰も乗ってこなくてね。「そんなもの作ってどうすんの?」って。そもそも3社しかなかったんですけどね(笑)。
でも、「みんな、学割欲しくない?」って言ったら、「欲しい」って。「じゃあ、作ろうよ」って。それで、協会を作ったんですよね。
- 佐々木
それが、日本オルタナティブスクール協会ですね?
- 一色
そうです。今は8校になりました。
- 佐々木
それで、協会を作って活動したことで、学割が取れるようになったんですか?
- 一色
ええ。6年かかりましたけど。
- 佐々木
6年!
- 一色
国会の予算委員会でも2回、質問に入りました。陳情も文部大臣宛に出して。議員会館にはしょっちゅう行くようになりました。分かってくれる、献金の要らない議員さんに、いろいろ話しました(笑)。
あの辺りから「制度改革」っていうのに、ちょっと火がついたみたいなところがあったんですよ。でも、結果的には、この学割も、フリースクール、オルタナティブスクールに出たのではなくて、通信制の子どもたちにくれたんです。
それも、文部科学省も運輸省も、結局、動かなかったんですよ。通らなかったんですよね。で、どうやって下りたかっていうと、結局、JRが拡大解釈してくれたんですね。内規を拡大解釈してくれて、「まあ、だったら、こういう見方すりゃいいか」みたいに。
で、JRって元々1つでしょ?「JR六社会」っていうのがあって、当然、JR東日本が一番大きいんで、イニシアチブを持ってて、「六社会の中で、東日本が通すと大体通る」っていう慣例があったんですよね。で、首都圏の場合は、私鉄はJRがOKであればOKなんですよ、学割っていうのは。東京は、それでやりやすかった。でも、今でも、西日本は出てないんですよ。
10/31
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