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株式会社代々木学園代表取締役社長、代々木高等学院学院長
一色 真司さん
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実社会へのバイパスが、学校
- 一色
だからこそ、僕たちのような「オルタナティブスクール」という無認可の学校って、色がはっきりしているんですよね。
うちの場合は、13年前からテーマが1つあって、「自分の意思と足で歩けるように」って。それだけなんですよ。
で、僕の中では、自分で実体験して、いろんな会社を回ってやってきたっていうのがあって、「学校とか学歴っていう以前に、学ぶべきものは違うところにある」っていう思いがすごく強いんですね。もう、13年前から、僕の中にはすごく強くあるんです。で、「実社会へのバイパスが、学校のはずだ」っていう想いが強いんで、そのための「オルタナティブスクール」。
- 佐々木
実社会の予行演習、ってことですね。
- 一色
そうです、そうです。だから、「不登校の子ばかり集めて、桐箱で大事に育ててあげる」っていう時期も必要かもしれないけど、「そのまま社会に出したらどうなるの?」っていうのがあるんですよね。
いろんな「反面教師」、いろんな人間がいて、お互いの価値を認め合うっていうことが一番大事なことなんだよ、っていう思いが僕の根底に、昔からあるんですよ。
それを前提として、いろんな子がいて、「社会に出るために、なにをしたらいいのか、自分で考えなさい」と。「だから、校則は作らないよ」と。サボろうと思えば、サボれるわけですよ、うちの場合は。ただ、「最終的に自分で、卒業のとき、どういうことを考えていくか」っていうことだと思うんですけど。
- 佐々木
今、何人いるんですか?
- 一色
300人ほどです。
- 佐々木
卒業率っていうのかな、どのぐらいなんですか?
- 一色
家庭の事情でやめる子以外は、やめてません。この3年は、ほぼ100パーセント。99パーセント、進級・卒業させてます。
- 佐々木
すばらしい。それは、不登校だった子どもたちが、通ってきてるってことですね?
- 一色
そうですね。毎日じゃないにしてもね。うちは別に「毎日」を課していませんから。
- 佐々木
それは、なにが良い点なんだろう。卒業という一つの節目を迎えることは大きな自信になると思うけれど、子どもたちにとって、卒業できる環境ってどんな環境ですか?
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